「様子見」がしやすくなる?
ハイエンドモデルよりベースモデルのほうが発売が遅いという一見奇妙なスケジュールは、消費者にとっては「じっくり様子見ができる」という恩恵を与えるかもしれない。
新しいiPhoneが本当に実用的かどうか、実際には大きな弱点があるのでは......。そうしたことを見極めるために、「様子見」という選択肢が存在する。
発売日と同時に購入する役目はガジェットマニアやテクノロジージャーナリストに任せておき、彼らの批評を参考にしながら購入を前向きに考えるか。はたまた「今年は購入を見送り、来年に期待する」という判断を下すのか。iPhoneに限らず、初期ロットは品質にムラが出やすいという事情もある。
あくまでもたとえばの話として、仮にiPhone 18 Proのプロセッサーが発熱問題を抱えていると判明した場合、それとまったく同じプロセッサーを有する無印のiPhone 18にも同様の問題が発生するということも考えられる。逆に、そのプロセッサーが排熱性能も処理能力も優れていた場合、これから無印を購入しようと考えている人に対して、大きな安心感がもたらされる。
また、この現象は(本当にそれが実施された場合だが)無印が「ベースモデル」から、いわば「実証試験済みの低価格量産モデル」に変革する転換点でもある。iPhoneそのものが、まさに再発明されていると表現してもいいかもしれない。
(澤田真一)