使用リスクは?またヘアスプレーなどの場合は...
使用することに関しては、「『不意に襲われ生命身体に危険がある状況』で催涙スプレーを使うのであれば、正当防衛(刑法36条)が成立する余地があります」。
ただし、「防衛の必要性を超えた過剰な使用をすれば過剰防衛(刑法36条2項)として処罰される可能性があります」とも指摘している。
一方、Xでは、催涙スプレーの代わりに、日用品(唐辛子調味料、ヘアスプレー、ハッカスプレーなど)を使えば問題ないのではないかと考えるユーザーもいた。
正木氏は「これらは通常は凶器ではないため携帯自体が直ちに軽犯罪法違反に問われることはありません」としながら、使用方法によっては「傷害罪」(刑法204条:15年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金)に当たりうるほか、「積極的加害意思」(この機会を利用して積極的に加害しようという意思)が認められると正当防衛は成立しないと説明した。
「つまり『普段の用途に従って持ち歩く分には問題ないが、最初から護身用として持ち歩くとリスクがありうる』という点は、催涙スプレーと共通しています」(正木氏)