プロ野球DeNAの元ヘッドコーチで野球解説者の高木豊氏(66)が、2025年9月11日にユーチューブを更新し、中日のクライマックスシリーズ(CS)出場危機の要因に、DeNA藤浪晋太郎投手(31)への対策を挙げた。「中日は選手を守っているのか、球団のプライドを捨てたのか」セ・リーグは、すでに阪神がリーグ優勝を決めている。CS進出を目指す中日は11日時点でリーグ4位につけ、3位DeNAを4.5ゲーム差で追いかけている。残り15試合で4.5ゲーム差をひっくり返さなければならない中日。CS進出は厳しい状況となる中、高木氏は中日の勢いを止めたのは、4連勝で臨んだ8月31日のDeNA戦だと指摘した。中日・井上一樹監督(54)は、DeNA先発・藤浪に対して、投手を含めスタメンに8人の左打者を起用した。右打者は、「7番・ショート」で先発したクリスチャン・ロドリゲス内野手(23)だけだった。この試合、打線は藤浪に7回4安打無得点と抑え込まれ、結局0-2の完封負けを喫した。井上監督は、藤浪が先発した17日のDeNA戦で、投手を含めスタメン全員左打者を並べる「奇策」に出るも4-5で敗れた。これまで2試合で「藤浪対策」を取ってきたが、結果は伴っていない。高木氏は今シーズンの中日について「戦いの中で、もったいないのが1番多いのが中日」とし、31日のDeNA戦に言及した。「今年の場合は藤浪の時に代表される。藤浪は左(打者)の方が攻略できるのではないかということで(左打者を)使うのならよかったが、(井上監督の)コメント的には『ケガをしたらどうするんだ』という。それは選手を守っているのか、球団のプライドを捨てたのかということもある」「星野さんが生きていたら、あの策をどう考えていたかな」そして、かつて監督として中日を率いた故・星野仙一氏の名を出し、井上監督の「藤浪対策」を検証。星野氏は中日の監督を計11年間務め、野球ファンの間で闘将として知られる。高木氏は「星野さんが生きていたら、あの策をどう考えていたかな」と切り出し、こう続けた。「星野さんは絶対に逃げるようなことしなかった。なんなら向かっていく感じ。その気合を注入して、試合に臨んだと思う。あの日は、ブライト(健太)も細川(成也)もいた。右打者の強打者と言われる人たちが(ベンチに)顔を並べた。でも、(井上監督が)『藤浪が(マウンドを)降りるまで使う気がなかった』というコメントを残すのは、問題があったと思う」さらに、次のように持論を展開した。「選手を守るのではなくて、球団はそれで良かったのかと思う。俺がGM、オーナーだったら、『なんで戦わないんだ』と言う。ケガをする前提で使うか?藤浪はひとりもケガをさせていない。そういうことがチームのバランスを崩すというか、勢いを止める結果になった。連勝できていて、これはもう中日に行かれるかなと思った。雰囲気も良かったし、振り返ってみると残念でしかたがない」11日時点で、セ・リーグは巨人が勝率5割で2位につけ、3位DeNAが1.5ゲーム差で追いかけている。4位・中日と5位・広島が、この2チームを追うも、CS進出は厳しい状況になっている。
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