米ボクシング専門メディア「ボクシングシーン」(ウェブ版)は2025年9月11日、スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋、32)の特集記事を組み、14日に名古屋で行われる防衛戦について、海外では「ほとんど注目されていない」と報じた。「IBF世界ウエルター級タイトル戦にアイルランドの視線」防衛戦の相手は、「史上最強の挑戦者」とされるWBA世界スーパーバンタム級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン、30)だ。日本国内での注目度は高く、スポーツ紙の報道によると、試合のチケットは発売後、即完売したという。ゴング前から盛り上がりを見せる井上対アフマダリエフ戦だが、「ボクシングシーン」は、防衛戦同日の14日に海外でビッグマッチが開催されることから、井上対アフマダリエフ戦は、海外では注目度が低いと指摘した。同メディアは、14日に予定される複数の世界戦について、次のように報じた。「パディ・ドノバン対ルイス・クロッカーのIBF世界ウエルター級タイトル戦にアイルランドの視線が注がれ、ボクシング界の注目がラスベガスに集まる中、名古屋IGアリーナで行われるパウンド・フォー・パウンド王者・井上尚弥とムロジョン・アフマダリエフによる世界タイトル戦は、ほとんど注目されていない」「同日ラスベガスでアルバレスとクロフォードによるスーパーファイト」記事の中で「ボクシング界の注目」とあるのは、世界スーパーミドル級4団体統一王者サウル・アルバレス(メキシコ、35)と、元世界ウエルター級4団体統一王者テレンス・クロフォード(米国、37)によるスーパーファイトだ。14日に米ラスベガスで行われる予定で、舞台は7万人超を収容可能なアレジアント・スタジアムが用意されている。パウンド・フォー・パウンドランキング(階級の垣根を超えた最強ランキング)の常連であるアルバレスとクロフォードのスーパーファイトは、開催地の米国だけではなく、世界中の注目を集めている。「ボクシングシーン」の記事によると、アフマダリエフを共同プロモートする英興行大手・マッチルーム社のエディー・ハーン会長は、井上対アフマダリエフ戦が世界的に話題になっていない理由について、こう語ったという。「いくつかの理由があると思う。明らかに日本のプロモーションだ。(井上を共同プロモートする)トップランクは、(米スポーツ放送局の)ESPNとの契約を失った。だから国際放映権は日本側が保有している。私のところに多くの問い合わせが来ている。『どこで観られる?』と。だが、それは我々の仕事ではない。我々はどこにも放映権を持っていない」スポーツ紙の報道によると、井上対アフマダリエフ戦は、NTTドコモが運営する「Lemino」で無料生中継される。
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