スペインから来たという外国人男性が、電車内で注意した乗客を突き飛ばしたり、カラオケ店に向け花火を打って大騒ぎしたりする動画をライブ配信し、批判が相次いでいる。乗客とのトラブルは、九州北部のJR九州の路線を走っている電車の中で起きたとみられている。トラブルについて、同社は、「事実確認中」と取材に話したうえで、動画配信を含めて「他のお客様の迷惑になる行為は止めてほしい」と話している。「すみません、暴力です。暴力を振るわれました」麦わら帽子をかぶり、オレンジ色の派手な上着を着た外国人男性は、電車の優先席に座って、ジェスチャーを交えながら、声を張り上げている。男性の向かい席で、仲間が動画を撮って配信していた。すると、男性の後ろの方に座っていた中年男性の日本人乗客が、男性のところまできて、右手で胸を叩くような仕草をして、「うるさいよ」と注意する。外国人男性は、「NO」と戸惑う様子を示し、乗客は、いったん戻ろうとするが、男性が配信を止めないため、また来て右手で男性の頭を押すような仕草をした。「うるさいって言ってんだよ」乗客は、また押すような仕草をした後、座席に戻った。しかし、男性は、配信を止めず、乗客がまた来て、言い合いになった後、乗客が男性の手を振りほどいて立ち去っていく。すると、男性は、乗客を追って後ろから男性を突き飛ばした。乗客は、前のめりになって座席にぶつかり、振り向きざまに男性をにらむ。男性は、右手で制止するジェスチャーをすると、乗客は、前に座った娘ともみられる女性と相談した。その後、男性は、車両の端にある乗務員室へ行き、声をかける。「すみません、暴力です。暴力を振るわれました」などと車掌らに説明した。乗客が座席に戻ると、駅員ら2人が車内に入って来た。外国人男性は、「ごめんなさい、スペインからです」などと駅員らに説明し、駅員らから、「殴られましたか?」と聞かれると、男性は、「止めただけ。殴っていない」と英語で反論した。民家らしき場所に侵入し、警察を呼ばれて逃げるこれに対し、乗客が「とりあえず連れ出して下さいよ」と駅員らに求め、駅員らは、「1回降りてもらって、後ろにいいですか」と外国人男性に呼びかける。すると、男性は、「席替えで?」と英語で聞き、立ち上がって、駅員らとともに車両を移動していった。少し離れた車両で、男性がまた優先席に座ると駅員らは、いなくなったようだった。まだ配信を続けているため、隣に座る別の男性は、迷惑そうな顔をしたが、あきらめて寝ていた。こうした動画は、2025年9月23日ごろにX上で取り上げられ、まとめサイトにも転載されて拡散している。外国人男性は、配信サイトやユーチューブ、インスタグラムなどで活動している。日本の人気漫画「ワンピース」の大ファンらしく、主人公のルフィに倣って麦わら帽子を被っていた。ユーチューブに投稿した別の動画も、迷惑行為だとして批判されている。そこでは、大手カラオケチェーン「ビッグエコー」の店舗前の階段踊り場で、仲間の外国人がライターで花火に火を点け、店に向かって打ち上げたり、振り回したりしていた。今回の男性も、麦わら帽子のルフィが驚くような表情を配信していた。他の動画を見ても、日本の民家らしき場所に侵入して警察を呼ばれて逃げたり、実際に通路で寝ているところを通報されて警察が駆け付けたりしていた。日本に来ている間、自分勝手な行動をしていたとみられている。店前の花火には、「このような危険な行為は止めてほしい」電車内で注意した乗客を突き飛ばす様子が映った動画について、JR九州の広報部は9月24日、J-CASTニュースの取材に対し、その内容は把握しているとして、こう答えた。「車両の特徴から、弊社の普通列車ではないかと思われます。いつどこの路線かなど、詳細は把握できておらず、事実関係を確認しています。今回の件について、コメントするのは難しいですが、マナーの範囲があると思います。動画撮影などを含めて、他のお客様の迷惑になる行為は禁止しています。不快感を与えるものは、控えてほしいと思っています」ビッグエコーを展開する第一興商は同日、取材に対し、こう説明した。「お店のお客様にご迷惑をおかけしますので、このような危険な行為は止めてほしいと思っています」追記(2025年9月25日11時):第一興商から要請を受け、同社の説明部分の一部を変更しました。(J-CASTニュース編集部 野口博之)
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