イカ、タコ、ホタテに豚や鶏のレバーを
もう一つは食事である。
大正製薬は、この分野の権威で、調査を監修した済生会横浜市東部病院患者支援センター長谷口英喜医師に対策を聞いている。谷口医師は「タウリン」「鉄分」「オメガ3脂肪酸」を積極的に摂取するようすすめている。
タウリンには体内のさまざまな代謝を助け、自律神経のバランスを保つ働きがあるという。多く含まれているのは、イカ、タコやホタテ、アサリなどの貝類、サンマ、カツオ、ブリなどの魚。豊漁のスルメイカやサンマはいま美味しいし、戻りカツオの刺身、ブリ大根はこれからのごちそうだ。
血中の酸素を運搬する鉄分も補充しておきたい。不足すると、倦怠感や集中力低下の原因となる。豚や鶏のレバー、牛肉の赤身、マグロ、卵黄に多く含まれる。レバニラ炒め、赤身肉のすき焼きに卵を付けて、というメニューもいいかもしれない。
オメガ3脂肪酸とはEPA、DHA、α-リノレン酸のことで、イワシ、アジ、サバのような背の青い魚やエゴマ油に多い。秋のアジやサバは脂がのって、刺身も塩焼きもいける。秋バテは「食欲の秋」で乗り切れ。
(シニアエディター 関口一喜)