プロ野球DeNAの元ヘッドコーチで野球解説者の高木豊氏(66)が、2025年10月2日にユーチューブを更新し、ヤクルトから戦力外通告を受けた西川遥輝外野手(33)の現役続行に関して、厳しい見解を示した。「今年のヤクルトはケガ人が多く、ピッチャーもいないような状態」智弁和歌山高校出身の西川は、10年ドラフト会議で日本ハムから2位で指名され入団。日本ハムで11年間プレーし、4度の盗塁王に輝いた。21年オフに自由契約となり、楽天に移籍。24年シーズンからヤクルトでプレーし、1年目は113試合に出場して打率.260、1本塁打、24打点を記録し、2年目となる今シーズンは49試合の出場にとどまり、打率.174と精彩を欠いた。ヤクルトは9月29日に公式サイトを通じ、西川と来シーズンの契約を結ばないことを発表した。スポーツ紙の報道によると、西川は今後、現役続行の道を模索するという。日本ハムOBでもある高木氏は、自身の現役時代の経験を踏まえ、「33歳は選手としたら1番いい時期。俺のキャリアハイが33歳だったと思う」とし、今シーズンのヤクルトのチーム事情を交えて西川の現状に言及した。「今年のヤクルトは、状態が悪かった。ケガ人が多く、ピッチャーもいないような状態で、(ドミンゴ)サンタナがいなくなり、塩見(泰隆)がやっぱりだめで、外野がスカスカだった。そこで出られないのなら、俺は無理だと思う。厳しいことを言うようだけれども、お金を取るわけだから、選手にはその責任がある。それを今年は返していない」今シーズンのヤクルトは、主力野手の故障者が続出した。「そんなにチャンスがあるわけがないと思っている」外野手では、塩見泰隆(32)が3月のオープン戦で左前十字靭帯(じんたい)を損傷して戦線離脱。今シーズンの初出場が、9月28日の巨人戦だった。ドミンゴ・サンタナ(32)は、6月20日のオリックス戦で右前腕部に死球を受け、27日に出場選手登録抹消。その後、手術のために渡米し、そのままシーズンを終えた。故障者が相次ぐ中、出場の機会に恵まれなかった西川について、高木氏は厳しい論調で、次のように持論を展開した。「西川だったら3割近く打って、30盗塁くらいが俺の中での理想。最下位のヤクルトで、外野もケガして、スッカスカの状態で、それで出られないのだったら、『他が拾うかな?』と思う。そんなに甘くはないんじゃないかなと思う。もう、何球団目だよ。次っていったら4球団目になる。(本人は)やれるのではなく、やりたい。でも、やれるとは、どの球団も思わないかもしれない」そして、こう続けた。「外野手に限れば、どこも飽和状態にある。西川は、内野手をできるかといえばできない。厳しく言うけども、ヤクルトのチーム事情を考えると、そんなにチャンスがあるわけがないと思っている」西川は16年の日本シリーズで日本一を経験し、優秀選手賞に選出された。外野手部門でベストナイン2度、ゴールデングラブ賞を4度受賞するなど、輝かしい戦歴を誇る。33歳ベテランの去就はいかに。今後の動向に注目が集まる。
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