韓国メディア「OSEN」(ウェブ版)は2025年10月3日、大リーグのサンフランシスコ・ジャイアンツに所属する「韓国のイチロー」イ・ジョンフ外野手(27)の特集記事を公開し、米メディアがイのポジション変更を訴えたことにショックを隠さなかった。4年連続ポストシーズン進出逃し監督解任同メディアが紹介したのは、米スポーツメディア「ジ・アスレチック」(ウェブ版)の記事だ。「ジ・アスレチック」は、チームは再建の時を迎えているとし、その一環として外野守備の強化を挙げたという。ジャイアンツは今シーズン、ナ・リーグ西地区3位に終わり、4年連続でポストシーズン進出を逃した。米メディアによると、24年シーズンからチームを率いるボブ・メルビン監督(63)は、9月29日に解任された。「OSEN」は、「ジ・アスレチック」の記事を引用しながら、イが置かれている状況を客観的に分析。「ポジションを変更すべき、イ・ジョンフがこんな酷評を受けるとは...」などのタイトルで記事を展開した。記事では「4年連続ポストシーズン進出を逃したサンフランシスコは、シーズン終了直後にボブ・メルビン監督を解任し刷新に乗り出した」とし、「大リーグで初のフルタイムシーズンを終えたイ・ジョンフに対し、米メディアから、センターを外れて、ライトかレフトにポジションを変更すべきだという意見が出た」と解説した。イは大リーグ1年目の24年シーズンは、5月に左肩を負傷して戦線離脱した。6月に手術を受け、そのままシーズンを棒に振った。24年の出場は、わずか37試合にとどまった。今シーズンは打率.266、8本塁打、55打点、10盗塁実質的に大リーグ1年目の今シーズンは、センターのレギュラーとして150試合に出場。打率.266、8本塁打、55打点、10盗塁を記録し、出塁率と長打率を合わせたOPSは.735だった。守備では、失策は3つだったものの、米メディアからたびたび守備範囲の狭さなどが指摘された。イが6年総額1億1300万ドル(約164億円)の大型契約を結んでいることもあり、イのパフォーマンスが「年俸に見合わない」とするメディアもある。「OSEN」は、イのポジション変更は「現実的には容易ではない」と指摘しつつも、「来年は守備力を引き上げて、攻守兼備のセンターとして確実に生まれ変わらなければならない」と期待を込めた。同メディアによると、イは9月29日に今シーズンの全日程を終え、30日に韓国に帰国した。空港で報道陣の取材を受けたイは「正直、守備は良い時は話題にならないが、できないと悪い話ばかり出てくる。守備も来年はさらに良くなると思う。今年は多くの球場でプレーしたから、来年は球場ごとの対応がもっと良くなるだろう」と自信を見せたという。イは韓国プロ野球(KBO)リーグ時代、毎年のように安打を量産し、「韓国のイチロー」と称された。21年シーズンには、打率.360と驚異的な数字を記録し、翌22年シーズンは、打率.349、23本塁打、113打点の活躍を見せ、国民の大きな期待を背負い、24年に大リーグに挑戦した。
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