言葉にできない思いを「対話」で引き出す
転職活動中、Aさんはキャリアアドバイザーに「気持ちと気持ちで話ができる・通じ合える」ことを求めていました。
転職を決めた後、退職交渉でつらい思いをした時も、キャリアアドバイザーに電話で相談。お世話になった上司を前に、なかなか気持ちの整理をつけることができず葛藤を抱えていたAさんに対し、キャリアアドバイザーは「どう気持ちの整理をつけるか、どう伝えるか」を一緒に考え、具体的なアドバイスを提供しました。
実は、技術職に携わる人の中には、自身の思いをうまく言語化するのが苦手だと感じている方が少なくありません。頭の中には漠然とした理想や、現職への不満があるものの、それを言葉にしようとすると、なかなか難しいと感じられるケースがあります。
しかし、誰かに話を聞いてもらい、質問を投げかけられることで、自分でも気づいていなかった「声にならない声」が引き出されることがあります。
Aさんの場合も、初回面談で「工場のサブスク化」という大きな目標を語ったことで、その根底にある「モノづくりをより楽しくしたい」という熱い思いが明確になりました。対話を通じて、自分自身の「やりたいこと」が整理され、それが次のステップに進むための大きな原動力になったのです。なかなか普段整理をできないことでも、対話を通じて言葉にしてみることで、明確になっていくことも多いと思います。