「二枚舌」だとの批判が
炎上の影響はせいじさんの仕事に直撃した。
レギュラー出演していたKBS京都ラジオ「大雲・せいじの坊僧ラジオ」が改編期でもない8月31日で突然終了。9月12日に大阪のボートレース住之江で開催予定だったトークショーも急遽中止となった。
天台宗務庁は8月、せいじさん本人と師僧の2人に口頭で注意を実施。YouTubeチャンネルの登録者数は、騒動前の51.3万人から3日現在47.9万人に減少している。
9月19日、ジャーナリスト岩田明子氏とのトークショーで、せいじさんは初めて騒動に言及したが、謝罪の言葉はなかったと報じられた。「今トラブルになってる人も、あの時は嫌だけど、今、彼をどうとか思わないし」といい、「その瞬間だけ嫌だっただけ」「俺はイラっとしただけなので」と述べるに留めた。
ただ、問題視されたのは、せいじさんが23年9月のYouTube動画で「いじめられる側に原因はないと思うねん。いじめる奴がどうかしてる」「いじめは犯罪」と強く語っていた点である。上の発言はこの「持論」と矛盾しており、「二枚舌」だとの批判が集中してしまった。
いい兄貴分キャラ、正論をきちんと忖度なく吐ける存在として信頼されてきたせいじさん。だが、その「ひと言」が刃にもなり得ることを認識し、姿勢を改めない限り、芸能活動の復調は困難かもしれない。
そうした中、せいじさんは10月3日、自身のYouTubeチャンネルで「皆様へ」と題して、動画を公開。「千原せいじです。せんだってのニコニコチャンネルプラスの番組内での私の発言および騒動に関してお騒がせしてしまい、本当にすみませんでした」と騒動を謝罪した。深く頭をさげて、配慮に欠ける発言、誤解を与えるような発言についてお詫びし、心から反省していると述べた。
(川瀬孝雄)