市販車の技術がラリーカーに導入される時代
国内最高峰のモータースポーツ、全日本スーパーフォーミュラ選手権を観戦に来るファンの愛車なのだから、当たり前だが、一般の街中の駐車場に比べ、明らかにスポーツカーの比率が高かった。少数ながらもモータースポーツを愛し、スポーツカーを愛するファンが日本に存在することを実感した。
ジャパンモビリティショー(旧東京モーターショー)でも、各メーカーが出品するコンセプトカーの花形はスポーツカーだ。かつてはモータースポーツに参戦するレーシングカーの技術が市販車にフィードバックされると言われたが、現在は逆にスポーツカーを始めとする市販車の技術がレーシングカーやラリーカーに導入される時代だ。モータースポーツよりも市販車の技術競争の方が激しいらしい。
筆者が取材で出会う自動車メーカーの社長や開発エンジニアにもクルマ好き、スポーツカー好きが多い。少数ながらモータースポーツファンが存在する限り、日本メーカーから「走って楽しい」スポーツカーが消えることはないだろう。
(ジャーナリスト 岩城諒)