神社への参拝前に手と口を清めるための手水舎で、東南アジア系とみられている外国人男性2人が、柄杓で顔や髪を洗う様子が映った動画がXで取り上げられ、批判が出ている。リュックを背負った若い男性2人が、手水舎に置かれた柄杓を取った右手で水を汲むと、そろって顔に水をかけ始める。「日本の文化を軽視している」疑問や批判相次ぐ左手で顔を拭いながら、何度も水をかけ、顔を洗っている様子だ。右の男性は、頭の髪もゴシゴシ洗い始める。左の男性は、下を向いて頭に直接水をかけ、髪を丁寧に洗っている。こうしたことを何度か繰り返し、左の男性は、今度は柄杓で水を飲んだ。右の男性は、顔と髪を洗い終わり、その場を離れたが、左の男性は、笑いながら、なおも頭に水をかけている。柄杓を置いて、顔を拭った後、カメラに向かって両手を振るところで、約1分の動画が終わっている。この動画は、動画サイト「TikTok」上で、2025年10月19日ごろに投稿された模様だ。この日の別の動画では、同じ服を着た2人が山道を降りてくる様子が映っていた。男性2人が顔や髪を洗う動画は、11月14日にX上で取り上げられ、その行為が疑問視された。イスラム教徒が礼拝前に顔や髪などを洗う「ウドゥ」に倣ったのではないかとの見方もあった。この動画はX上で拡散し、日本の文化を軽視しているのではないか、と疑問や批判が相次いでいる。手水舎については、神奈川県伊勢原市内にある大山阿夫利神社の境内にあるものだとの指摘も出た。大山阿夫利神社の社務局は18日、J-CASTニュースの取材に対し、「恐らくうちの手水舎だと思います」と答え、過去に体の洗い場に使う人がいて注意したことがあると明かした。「作法に則って心身を清める場所なので、止めてほしい」「夏場が多いですが、登山して汗をかいたからと、体を洗う人を何度か見たことがあります。日本人の方でもいらっしゃいます。しかし、作法に則って心身を清める場所ですので、止めてほしいと思っています。体のドロ落としに使われますと、排管が詰まってしまいます。宗教的な意味合いで洗っているかは、把握していません」神社では、外国人にも分かりやすいように、禁止事項を英語でも併記した注意看板をデザインしており、年内にも設置したい考えを明かした。神社の階段で座り込む人もいるため、すでにピクトグラムで図示した看板を近くに設置したという。「昨今は参拝者が増えている一方で、マナーを守らない人も見られます。英語表記の看板は、一部で設置していますが、注意喚起のため拡大することを検討しています。参拝者のほとんどの方が礼儀正しいですが、一部の人のために参拝者に不快な思いをさせるのは避けたいと思っています」(J-CASTニュース編集部 野口博之)
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