日本在住10年以上のロシア人YouTuberのアリョーナさんが2025年11月16日に公開した動画で、高市早苗首相による外国人政策の厳格化について見解を述べた。10年前と比べ「ルールやマナーを守らない外国人が増えた」高市首相は、就任当初より外国人政策の見直し・適正化に積極的な姿勢を示している。4日に開かれた外国人政策に関する関係閣僚会議では「一部の外国人による違法行為やルールからの逸脱に対し、国民が不安や不公平を感じる状況が生じている」とした上で、「排外主義とは一線を画しつつも、こうした行為には政府として毅然と対応する」と発言した。アリョーナさんは拠点とする北海道をはじめとした日本の魅力を発信するロシア人女性YouTuberで、公式チャンネル「北のアリョーナ」は登録者数15.8万人を数える。「【本音】在住10年の私が、新総理の「外国人"厳格化"」にどう思うか?」と題した動画でアリョーナさんは、「私はロシア出身ですが、日本に住んで10年以上。日本が好きでこの国でずっと暮らしていきたいと本気で思っています」と説明。その上で昨今、新政権による外国人政策見直しの動きについて視聴者から意見を求める声が多く寄せられているとし「今日はこの問題について日本を愛し、日本に住む一人の外国人として一切オブラートに包まず、私の本音をお話しします」と話し始めた。まず一部外国人観光客・在住外国人のマナー違反およびルール違反について、アリョーナさんは旅行Vlog撮影のために日本全国を回る中で、「昔よりルールやマナーを守らない外国人が増えたなと肌で感じています」と自身も体感していると伝えた。ルール・マナー違反の具体例として、観光地におけるゴミのポイ捨てや静かな場所での大声、街中での座り込み、飲食店でのルール無視を挙げ、「10年前に私が日本に来た頃は(ルール違反をする人は)もっと少なかったように思います。これははっきり言いますが、日本に来る外国人の層が変わっていると強く感じています」と語った。こうした中、高市政権が「ルールを守らない外国人には厳しく対処する」「不法滞在や治安の問題にメスを入れる」という方針を打ち出していることを踏まえ、「私はこの厳格化に大賛成です」とアリョーナさん。賛成する理由は3つあるという。「日本の文化や静かな日常が失われるのは私たちにもマイナス」1つ目の理由として「まず第一にここは日本だからです」と述べ、「当たり前のことですが、この国では日本人の皆さんの生活が最優先に守られるべきです。観光客や私たち、お邪魔している外国人の都合のために日本人が我慢を強いられるのは絶対におかしい。ここは日本。これが大前提の事実です」と力説した。2つ目の理由は「真面目な外国人も迷惑している」。「ルールを守らない外国人が増えると、真面目に暮らしている外国人や日本が好きで憧れてる外国人も、残念ながら同じように見られます」といい、「『あぁ、また外国人か...』『外国人はこれだから...』。こう思われるのが一番悲しい。私たちは日本の皆さんと仲良くしたい。でも一部の悪い外国人のせいで、私たちと皆さんの間に見えない壁が作られてしまうんです。本当に残念ですね」と訴えた。3つ目の理由は「日本が外国人に対して既に寛容過ぎる国」であるからとした。アリョーナさん自身は10年以上日本のルールを守って暮らしている中で「差別された」などと感じたことはほとんどなく、「こんなに安全で親切に扱ってくれる国はほかにありますか?」と説いた。しかし一方で現在、日本人の親切心や優しさを悪用しようとする迷惑外国人がいるとし、「そもそもルールを守ることは国籍に関係なく当たり前のことですよね?だからもしこの当たり前のルールを厳しくすることに反対する外国人がいるとしたら、それは自分がルールを破る側だからだと私は個人的には思ってしまいます」と持論を展開した。さらに「このまま、ルール違反を野放しにして、治安が悪くなったり、日本の素晴らしい文化や静かな日常が失われたりしたら、それは日本人にとっても、そして、日本を愛する私たち外国人にとってもマイナスしかないと思います」と熱弁。今後は日本のルールや文化を訪日客に周知する取り組みがより必要となり、「もしかしたら私たち在住外国人が、日本人と新しい観光客との橋渡しになることも大切かも知れませんね」と予想した。そして「今政治が動いて日本が『ここはこういう国です』『ルールは守ってください』と毅然とした態度を示すことは、必要だと感じています」とまとめていた。
記事に戻る