どんな企画がおこなわれるか分からないワクワク感
いま、テレビ業界は「クイズだけ」「グルメだけ」という単機能番組が全盛だ。それは確実に数字が取れる企画を狙っているからだ。その中にあって「ラヴィット!」は実験的な企画もあり、創造性が許容されているので、その日どんな企画がおこなわれるか分からないワクワク感がある。
つまり、ゴールデンタイムの番組にかつてあった本気のクリエイティブが残された数少ない場であり、さらにはゴールデンの役割を朝の帯番組が代替しているという、極めて異例の現象が起きているのである。萎縮する業界の中で、テレビが失った総合バラエティの創造性を再現する「復興プロジェクト」が、今日も行われている。
(川瀬孝雄)