プロ野球DeNAの元ヘッドコーチで野球解説者の高木豊氏(66)が、2025年11月25日にユーチューブを更新し、海外フリーエージェント(FA)権を行使してDeNAから西武に移籍した桑原将志外野手(32)に言及し、「DeNAにとって大きな損失」との見解を示した。「誠意をもって話をした結果、気持ちが通じ合ったと思う」西武は25日、DeNAから海外FAを宣言していた桑原と契約合意に至ったと発表した。スポーツ紙の報道によると、西武の広池浩司球団本部長(52)は、桑原獲得に関して「本当にうれしく思っていると同時に、来年強くなるための頼もしい選手が入団してもらえるということが非常に楽しみです」などと語ったという。京都・福知山成美高校出身の桑原は、11年のドラフト4位でDeNAに入団。16年から頭角を現し、21年からレギュラーに定着した。DeNA一筋でプレーし、チーム内ではリーダー的な存在だった。今シーズンは106試合に出場し、打率.284、6本塁打、27打点を記録した。DeNAの元ヘッドコーチで、桑原の性格をよく知るという高木氏は、桑原のFA移籍について、次のように語った。「結局は気持ち。(球団の)気持ちが伝わるかどうか。後付けではだめ。とにかく、白か黒か、はっきりしないと嫌なタイプだから。相手を探るよりも、最初に手を挙げてきてくれた球団に対して、誠意をもって話をした結果が、おそらく気持ちが通じ合ったと思う。それは、桑原の性格であり、選択だから仕方がない。だけどDeNAにとっては、大きな損失」そして、これまでの球団に対する桑原の「貢献度」に言及。チームリーダーとしての言動を高く評価した。「西武では気持ちのあるプレーが1番求められる」「桑原は勝負に対してあまり多くを語らない。『背中を見ていてくれ。やることはやるぜ』と。ただ、ここ1番の言葉の力は、普段言わないだけにすごい効果的。それが顕著に表れたのが、(昨年の)日本シリーズ。(負けた時に)『悔しくないのか』という言葉を発して、みんなを奮起させた。日本一に貢献できた言葉」桑原はガッツあるプレーが特徴的で、闘志を前面に押し出して、何度もチームの窮地を救った。17年、23年と2度、ゴールデングラブ賞(外野手部門)を受賞しており、守備には定評がある。高木氏は桑原のプレースタイルを踏まえ、西武が桑原を獲得した「意図」を、次のように解説した。「気持ちのあるプレーが1番求められる。西武の選手はみな、プレーがキレイ。本当にスマート。そこに桑原が入って調和がとれる。ひとつのスパイスみたいなものが必要だったのかな。それと、技術と数字が大切なことは分かっているが、忘れかけられている気持ちという部分の大切さを、桑原は持っている。それを注入したいということもあったと思う。桑原は速いボールに強い。パ・リーグは相対的に速いピッチャーが多い。そういうところでも、彼自身の中で自信があったのだと思う」桑原はDeNAで14年間プレーし、通算打率.267、74本塁打、322打点、99盗塁を記録した。
記事に戻る