日産には世界市場で売れるクルマがない 復活の鍵を握る中国市場、そしてホンダとの関係は今

日本航空の経営再建、大胆なリストラに学ぶべし

   そこで日産は大規模なリストラを発表した。これは日本航空の経営再建と似ている。かつての日本航空は、国際線はもちろん国内線も過剰な機材と路線を抱えていた。各路線とも毎回満席ならよいが、そうはいかない。繁忙期を除き、搭乗率が低いまま運航を続ければ、当然経営は悪化し、赤字が膨らむ。需要に対し、輸送能力(供給力)が大きすぎたのだ。

   そこで日本航空は大胆なリストラを実行した。路線や運航便数を縮小し、機材も小型化して、冬場の閑散期でも採算を割らない搭乗率を確保することで、赤字とならない水準まで経営規模を縮小した。

   その結果、日本航空は復活した。もちろん、夏の繁忙期などは多くの乗客を輸送できないため、思うように稼げないジレンマはあった。全日空などライバルに客を奪われるのは覚悟のうえで、まずは赤字を出さず、確実に黒字が出せる水準までリストラを優先したのだ。

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