歌手の浜崎あゆみさんが2025年11月28日、翌日に予定されていたコンサートツアー「ayumi hamasaki ASIA TOUR 2025 A I am ayu -ep.II-」上海公演の中止を発表した。公演自体は中止されたものの、浜崎さんは無観客の会場で予定されていた楽曲をパフォーマンス。インスタグラムで思いをつづった。
中止発表に「自分に出来ることは微塵もないのかと考え続けています」
浜崎さんは28日、インスタグラムのストーリーズで「上海公演に関しまして、非常に苦しいお知らせをしなければならない事をお許し下さい」と切り出した。
「私達は、これまでの公演と同じように日本と中国のクルー総勢200名で協力し合い、5日間かけて上海のステージを本日組み終えましたが、午前に急遽公演中止の要請を受けました」という。
「自分の知識が無い部分へ口出しするつもりはありません」とした上で、率直な胸の内を明かしている。
「ただただ、浜崎あゆみのステージの為に尽力して下さった約100名にも及ぶ中国スタッフ、日本から共に海を渡って来た同じく100名に及ぶスタッフ、ダンサー、バンドメンバーに本番を演らせてあげられなかったことが申し訳なく、そして何よりは、中国全土や日本はもとより、その他様々な国から集まってくれていた1万4千人のTA(編注:浜崎さんのファン『Team Ayu』)に直接会って謝罪する機会もないまま、このステージをただ解体しなければならない事が今はまだ信じられず、言葉になりません。申し訳ありません」
「まとまらない想いのなか、自分に出来ることは微塵もないのかと考え続けていますが、現状はこのご報告しかない事をお許しください」と結んだ。
「無観客の状態で一曲目からアンコールまで行ってから会場を後にしました」
公演当日となる29日には、ストーリーズに「I HOPE TAS ARE DOING OK MISS YOU ALL(※ファンのみんなが元気でいることを祈っています。みんなに会えなくて寂しい)」とコメントを添え、ロゴ入りの指輪をつけた左手の写真を公開した。
続く投稿では、香港最大級の日本情報メディア「LikeJapan」による報道を引用し「この記事にあるように、私達は昨日の中止要請の後、無観客の状態で一曲目からアンコールまで行ってから会場を後にしました」と報告した。
「会えるはずだった一万四千人のTAの皆さんに向けて、演者・スタッフ全員で全身全霊で本番と寸分変わらぬ想いをもちステージをまっとうさせて頂きました」という。
「歌手がステージに捧げる最も純粋な愛」
浜崎さんは、台湾のライフスタイル誌「Tatler Taiwan」による投稿も紹介。同アカウントは上海公演について「前日の夜に主催者側から『不可抗力』を理由に急遽中止となった」と伝え、「既に上海に到着していた多くのファンは落胆を隠せなかった」と報じた。
「公演中止の発表後、ステージと機材はすぐに撤去され始めた。しかし、SNS上では彼女が閉ざされた状態でステージに立って歌ったという情報が流れ、大きな議論を呼んだ」と説明。
「観客もライトの海もない状況で、浜崎あゆみはそれでもステージに立って歌うことを決めた。これは公開公演でもメディア向けイベントでもなく、彼女自身とファンへの『必ずやり遂げなければならないコンサート』だった」としている。
「多くのファンがSNSで『歌手がステージに捧げる最も純粋な愛』と称賛した」と伝えた。同誌によると、無観客で行われたステージの様子は「入場できなかったファンに向けて後日公開する」という。