米ボクシング専門メディア「ボクシングニュース24」(ウェブ版)が2024年12月10日、スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋、32)の特集記事を公開し、井上の試合過多による疲労蓄積を指摘した。
「頻繁な試合が身体に負担をかけていることは老けた見た目からも明らか」
井上は12月27日にサウジアラビアで防衛戦を控えている。無敗のWBC世界スーパーバンタム級2位アラン・ピカソ(メキシコ、25)を相手に4団体の王座防衛戦に臨む。
今年に入ってすでに3試合をこなしている井上にとって、ピカソ戦は25年度4戦目となる。世界王者の防衛戦は年2試合から3試合が通常で、年4度の防衛戦はハイペースとなる。
このような井上のスケジュールに対して、「ボクシングニュース24」は「1年に4試合、井上は中谷戦を前にして燃え尽きるのか?」とのタイトルで記事を展開した。
井上は、26年5月に東京ドームで、世界3階級制覇王者・中谷潤人(M・T、27)とのドリームマッチを計画しており、27日のピカソ戦に勝利すれば実現する見通しだ。
世界的に注目を集める井上対中谷戦。「ボクシングニュース24」は、年4試合をこなす井上の「試合過多」を指摘し、井上の風貌に言及した。
「32歳の井上にとって、ピカソ戦は25年4試合目となる。頻繁な試合が身体に負担をかけていることは、老けた見た目からも明らかだ。4試合することで、もちろん収入は良いが、肉体的には『モンスター井上』は、昨年から5歳以上老けたように見える。その風貌は40代に近い」
「井上が消耗しきった殻のような状態ならKOされる可能性も」
そして、25年度の「試合過多」が中谷戦に与える影響について、こう予測した。
「26年に控える中谷潤人との大一番を前に、井上は燃え尽き症候群のリスクを自ら招いている。中谷戦は、ファンが待ち望む一戦だ。来年ついに中谷と対戦する時点で、もしも井上が消耗しきった殻のような状態なら、ノックアウトされる可能性すらある」
中谷は、フライ級、スーパーフライ級、バンタム級を制した世界3階級王者。井上との対戦に向けて、バンタム級王座を返上してスーパーバンタム級に転向した。27日には、サウジアラビアで井上と同じリングに上がり、ノンタイル戦に臨む。
井上、中谷ともに無敗で、井上は31勝(27KO)、中谷は31勝(24KO)。