1時間の飛行で約600万円
もう一つの問題がスクランブル発進の数である。日本の領空侵犯のおそれのある航空機を発見した場合、戦闘機などを緊急に出動させ必要に応じて行動の監視・退去警告などを行うが、昨年度のスクランブル回数が704回ありその9割が中国とロシアに対するものだという。米政府の発表によると1時間の飛行で約600万円かかるという。峯村さんは「相手に経済的な負担を強いるコストインポージングも中国の狙いだ」と指摘した。谷原さんが「中国とロシアの共同飛行の数は増えるのでしょうか」と聞くと、峯村さんは「今のところ高止まりしている。いっぱいいっぱいのところまで来ているが、現場の航空自衛隊の負担はものすごいあると思う」と軍事面、経済面でのプレッシャーに懸念を示した。
(ジャーナリスト 佐藤太郎)