反米政権を倒したいトランプ大統領の思惑
もう1人は「報道ステーション」(テレビ朝日系)の大越健介キャスター。やはり、マチャド氏への授与には政治的な思惑が絡んでいるとみるからだ。大越氏は「ノーベル平和賞というのは、時の政治と切っても切れない縁があります。今回は民主主義の旗を掲げるマチャド氏を、強権的な行動も辞さないトランプ氏が支持をするという複雑な構図になっています。(マチャド氏)受賞が文句なしのものになっているかどうか、その見極めはもう少し時間が必要かもしれません」と指摘した。
ちなみに、アメリカ政治に詳しい上智大の前嶋和弘教授は、報ステの取材に「トランプ大統領は、カリブ海沿岸の"反米政権"の筆頭であるマドゥロ政権を倒して、後釜にマチャド氏を据えて親米政権を樹立させたいという思惑があるのでは」と解説している。
(シニアエディター 関口一喜)