オーストラリアは世界で初めて16歳未満の子どもによるソーシャルメディア(SNS)の利用を全面的に禁止する法律を施行した。2025年12月14日のバラエティー番組「サンデージャポン」(TBS系)は若者のSNS禁止についてとりあげた。
「友達との連絡ツールがなくなるので困る」
この法律の背景にあるのは、SNSによるいじめやデマの拡散によって様々な苦痛を受けている子どもが増加、自殺に追い込まれた子どももいるということが挙げられる。日本も例外ではなく、10月には愛知県豊明市でスマホ利用"1日2時間以内"という条例が成立するなど、SNS利用規制の動きは広がっている。
ただ、規制については番組が街頭でインタビューすると、「子どもだけSNS禁止になったとしても、誹謗中傷もいじめも何もなくならいから意味ないのでは」(高校1年)、「友達との連絡ツールがなくなるので(困る)」(高校1年)、「犯罪の抑制につながるので適正な処置ではないか」(中学2年)など多様な意見が聞かれた。
「スマホなしで自分の感性と直接向き合う」
街角のインタビューと同様、スタジオ内も意見が分かれた。「女芸人No.1決定戦 THE W 2025」(日本テレビ系)で決勝進出して話題を呼んだお笑いコンビ・エルフのはるさんは反対派。
「よくないところも多いが、今時連絡ツールが一気に閉ざされるのはちょっと無理なんじゃないか」
相方の荒川さんは逆に賛成派。
「自分で(スマホを)適当に見ている時間が長いと感じた。(SNSの使用を)なしにしても自分の感性と向き合うのにはいいんじゃないか」
SNS総フォロワー数1000万人超という驚異的な人気を誇るファッションモデルの藤田ニコルさんは「賛成反対」両論派。「いきなり子どもたちが禁止と言われたらイヤだと思う。まずはコメントするのは禁止とか、誹謗中傷につながるようなことから禁止にしていくとか、徐々に変えていくのがいいのではないか」と話した。国や自治体が法律などで縛るよりも、ニコルさんのコメントの方が影響力がありそうだ。
(ジャーナリスト 佐藤太郎)