【卓球】張本智和に「盲目的な楽観主義は打ち砕かれた」 中国メディア自国代表を酷評...「恥辱は改善のきっかけとなるべき」

   中国メディア「捜狐」(ウェブ版)が2025年12月15日、香港で開催された卓球のWTTファイナルズの特集記事を組み、男子シングルスで金メダルを逃した中国代表を酷評した。

  • 張本智和選手(wttインスタグラムより)
    張本智和選手(wttインスタグラムより)
  • 張本智和選手(wttインスタグラムより)

「張本智和が4年間の悪夢に終止符を打つ」

   WTTツアー上位選手が集うWTTファイナルズの男子シングルス決勝が14日に行われ、張本智和(トヨタ自動車、22)が、24年パリ五輪銀メダルのトルルス・モーレゴード(スウェーデン、23)を4-2で破り初優勝を飾った。

   世界ランキング5位の張本は、準決勝で同2位・林詩棟(中国、20)を破り決勝に進出した。一方、世界ランキング4位モーレゴードは、同1位・王楚欽(中国、25)の棄権により決勝にコマを進めた。

   決勝は、張本が第1セットを11-8で奪う好調な滑り出し。五輪銀メダリストのモーレゴードは意地を見せ、両者譲らず、第4セットを終え2-2の同点。張本が接戦の末、第5セットを14-12で奪取し、勢いそのまま第6セットを11-2で取り優勝した。

   張本はWTTファイナルズの男子シングルス4度目の決勝で初優勝を果たした。スポーツ紙の報道によると、張本は「本当に嬉しい気持ちと信じられない気持ち。半分半分。でも、やっぱり嬉しい気持ちが大きいですかね」などと語ったという。

   男子シングルスの金メダルを逃した卓球王国・中国。各メディアが速報する中、「捜狐」は「張本智和が4年間の悪夢に終止符を打つ、中国代表は金メダルを逃すという暗黒の瞬間を迎え、今後どう進むべきか?」などのタイトルで、中国代表を批判的に報じた。

「中国代表の若手選手に勢いはあるが、決定力が不足」

   記事では「張本智和が、キャリア初のシングルスタイトルを獲得しただけでなく、国際卓球界に新たな風を吹き込んだ。対照的に、中国代表主力選手の欠場と、新鋭の林詩棟が準決勝で勝利を逃した悔しさは、鮮やかな対比をなしていた。今回の結果は、王楚欽の負傷による棄権という客観的要因もあるが、究極的には新旧交代の過渡期に露呈した深層的な問題である」と分析し、こう続けた。

   「ベテラン選手が次第に引退していく中、王楚欽一人では支えきれなかった。若手選手に勢いはあるが、決定力が不足している。一方、対戦相手の成長速度は明らかに予想を上回っている。張本智和の台頭に対し、中国は技術面での分析と研究だけでなく、若手育成体制の構築が必要だ。今回の挫折は、悪いことかもしれないが、良いことでもある。私たちの盲目的な楽観主義は打ち砕かれ、根本的な自己改革を迫られた。恥辱は改善のきっかけとなるべきであり、中国代表の立て直しは急務だ」

   今大会、中国代表は女子シングルスでもエースが決勝進出を逃した。優勝候補筆頭の世界ランキング1位・孫穎莎(中国、25)が、準決勝の試合中に棄権。決勝は、蒯曼(21)と王曼昱(26)の中国対決となり、王が4-2で勝利し、大会2連覇を飾った。

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