2026年1月25日で日本にいるパンダの見納めとなる。東京都が上野動物園の双子のジャイアントパンダ2頭を来年1月末に中国に返還すると発表した。2025年12月16日の情報番組「ひるおび」(TBS系)は1972年に初来日して以来、多くの日本人に親しまれてきた人気者の軌跡を追った。緊張緩和につながった「パンダ外交」「ピンポン外交」東京都は新たなパンダの貸与を中国側に求めている。しかし、高市早苗首相の台湾有事発言問題で日中関係がこじれた状態になっており、新たな貸与は期待できそうにない情勢だ。中国にとってパンダは最強の外交官と指摘するのは、中国外交に詳しい駒澤大教授の三船恵美さん。中国の国益に大きく関係する相手に対して、パンダが戦略的に貸し出されているという。「パンダ外交」という名前がある所以だ。現在ではインドネシアやカタール、オーストラリアなど、中国が関係の改善、発展を期待する国々に貸し出されていると紹介した。MCの恵俊彰さんは「パンダもそうですが卓球も関係ありますよね」と東京五輪卓球混合ダブルスの金メダリスト水谷隼さんに話を振った。「パンダ外交」と同様、「ピンポン外交」は世界大会の試合をきっかけに米中の緊張緩和につながった例もある。「スポーツと政治は分けてほしい」水谷さんは「卓球は中国での注目度は本当にトップクラスなので、たびたび(問題が)あるんですよね。この20~30年間で日中関係が悪化した時に卓球選手が試合に来ないとか、日本の選手が中国に行けないとか。パンダもこの先どうなっていくのか・・・。いずれにしてもスポーツと政治は分けてほしいと思います」と語った。2008年から10年まで、中国のスーパーリーグで活動していた水谷さんだからこそ実感できるのだろう。(ジャーナリスト佐藤太郎)
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