格闘技イベント「BreakingDown」(ブレイキングダウン=BD)の元選手であるノッコン寺田(40)が、2025年12月17日にユーチューブを更新し、「選手は動画再生数稼ぎのコマ」などと同団体の運営を批判した。
「次にまた起こる可能性は全然ある」
寺田が問題視したのは、「北海道喧嘩自慢」やるべしたら竜が「くも膜下出血」を発症した事件だ。
竜は14日に行われた「BreakingDown18」に出場を予定していた。ところが、13日の前日会見で対戦相手の「千葉喧嘩自慢」江口響と対面した際に、不意打ちビンタを食らい失神した。
頭を床に強打した竜は、失神した状態で足が痙攣(けいれん)。その後、竜の意識は回復したが、ダメージを考慮して14日の試合は中止となった。
事態が急変したのは、試合後の15日。竜は自身のXを更新し、「くも膜下出血で脳内に出血が発見されて、状態は良くないです。暖かいメッセージありがとうございます」(原文ママ)とのコメントを投稿した。
過去に選手として「BreakingDown」に出場した寺田は、「早く回復して、日常生活に早く戻れるように願っています」と前置きし、今回の事件について持論を展開した。
「上(運営)のやつらは、『手を出したらあかん』と言っているが、そういう刺激的なことがないと、(動画)再生数が取れないから(手を出すことを)容認していた。瓜田(純士)さんがXで『容認していたのは俺たちの責任で、これからないようにする』と。『これからは』ではない。そういう次元ではない。ちゃんと立て直さなかったら、次にまた起こる可能性は全然ある」
「オーディションは殴り合い普通。ド突き合い普通」
寺田は、ここ最近の「BreakingDown」の在り方に疑問を抱き、選手同士の殴り合いなど、過激なシーンが増しているオーディションに言及した。
「ブレイキングダウン18のオーディションは激しかった。殴り合いは普通。ド突き合い普通。会場の外で血を出すのも普通。何もなくて試合にいければ面白い。あんな若くて家族を持っている子がくも膜下出血になっているのに、『次から』とか、『次は』とか、そういう話ではない。なんだと思っているのかな。今まで『選手にチャンスを与える』と言っていたが、俺からしたらチャンスというか、ただの(動画)再生数稼ぎのコマにしか見えない」
そして、こう続けた。
「再生数を取れたらいいと思っている。話題性があればいいと思っている。限度なく、止まらないようになってこんな事故が起こった。マジで考えなあかんで。再生数のために、人の命を犠牲にしていると思われても、仕方がない」
「BreakingDown」のCOOを務める溝口勇児氏(41)は16日に自身のXを更新し、今回の事件に関して「運営の責任はすべておれにある」との見解を示した。
今回の件を通じて、私自身が強く感じたのは
— やるべしたら竜 (@ryu_sato8814) December 14, 2025
「減量後という特殊な状態での張り手行為が、想像以上に危険である」
という現実です。
計量後の選手は、一般的に
•脱水状態
•低血圧
•低血糖
•反射・バランス能力の低下
といった、極めて不安定な身体状態にあります。… pic.twitter.com/DtJRXHKj28