おじさんの代名詞とされていた「ダジャレ」。ところが最近、若者の間で「ネオダジャレ」がはやっているという。2025年12月18日の情報番組「ひるおび」(TBS系)が「ネオダジャレ」の特集を組んだ。ダジャレは便利に使えるコミュニケーションツール大手広告代理店の調査では、ダジャレ使用率は20代(20.6%)が一番高いという。VTRでは1998年に放送された「布団が吹っ飛んだ」や「そんなダジャレはよしなシャレ」(2004年)といった当時のダジャレシーンを流した。最近の20代は「行ってきマスオ」「お帰りんご」「お疲れサマンサタバサ」など軽いノリで普段使いするという。ことば研究・博報堂生活総合研究所上席研究員の松井博代さんは「ダジャレが若者の間では便利に使えるコミュニケーションツールになっている」と解説、「それを『ネオダジャレ』と名付けて今の若者現象をとらえている」と話した。冷たい文字だけの表現を柔らかくする効果松井さんはネオダジャレがはやる背景として、若い世代はSNSでテキストのやりとりが中心になり、文字だけだと冷たい印象になるので、表現を柔らかくしたり親密度を表したりする方法としてダジャレを使用するのではないかと分析する。ネオダジャレについて聞かれた弁護士の八代英輝さんは「(番組で)デーブ(スペクター)さんといた時に人生分のダジャレを聞かされて、もう拒絶反応しか出なくなった。今リハビリ中です」とげんなりした表情で話した。ダジャレの効果について説明しているアナウンサーにMCの恵俊彰さんが突然「い~よ、い~よ、松本」と声をかけるとアナウンサーは「松本?え?」と戸惑った様子。恵さんは「わかんないか」とつぶやきながら「い~よ、い~よ、松本い~よ(伊代)」とたたみかけ、アナウンサーも「あ、松本伊代さん」と合点がいった表情になる。「何かシーンとしてしまった時に世代を感じました」とおやじギャグ世代の限界を感じたようだった。(ジャーナリスト佐藤太郎)
記事に戻る