ミス・フィンランドに選ばれた女性の「つり目」ポーズの写真がSNSに出回り、「アジア人に対する差別」と批判が殺到、首相の謝罪にまで発展する大騒動となった。2025年12月19日の情報番組「サン!シャイン」(フジテレビ系)はこの「差別問題」を取り上げた。投稿した女性はミス・フィンランドを取り消され、SNS上で謝罪している。谷原章介さん「ちょっとイメージが変わりましたね」それで一件落着とはならなかった。女性への処分を不服とした右派政党の国会議員らがSNSに「つり目」の写真や動画をアップ。オルポ首相が中国、韓国、日本に対して現地の大使館のXを通じて「国会議員による最近の侮辱的なソーシャルメディアの投稿に対して心からお詫びします」と謝罪した。MCの谷原章介さんは「あまりにも低レベルで同じ地平に立って戦わない方がいいのかなという気がします。北欧というとどちらかというと人権意識が高く、人種差別の少ない国のイメージがあったが、ちょっとイメージが変わりましたね」と話す。差別されたと話すと「あなたの態度が悪かったから」フリーアナウンサーの神田愛花さんが「私、海外旅行が大好きでよく(海外に)行くんですけど、そこで差別の経験が何度かあって」と切り出した。神田さんが差別を受けた経験をテレビなどのメディアで話すと「それはあなたの態度が悪かったからでしょう」とか、「あなたの受けたことを日本人全体としてとらえるな」という意見が寄せられるのだという。「(海外では)日本人は『差別される側』という認識を持っていない方が多い。差別をなくすためには、差別を受けている側が『差別されている』という認識をもって声をあげないと、差別はなくならない。日本人は『差別を受ける側』にあるという認識を持った方がいい」と話した。谷原さんは「僕たちの中にも無意識に差別的なことをやっていることもあるかもしれない。今回の件を他山の石としてとらえる必要がある」と結んだ。この「つり目」ポーズでどれだけの日本人が「差別された」と思ったか。神田さんが指摘する「差別されている」感覚が鈍いのか。(ジャーナリスト佐藤太郎)
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