しまむら、タイ初進出...海外展開でユニクロ追う 「世界のしまむら」になるには?課題はなにか

徹底したマニュアル主義とローコストオペレーション

   しまむらの特徴として、店舗の大部分は郊外のロードサイド店などで、ユニクロやH&Mのように都心や駅近の一等地に大規模店舗を構えることは少ない。これによって出店・運営コストを抑えている。

   同社は公式サイト上で、「小売業にとって、チェーンストアを高いレベルで効率的に運営するためには、『ローコストオペレーション』を業務の隅々にまで浸透させることが基本であると考えています」としている。

   また、特徴的なのは徹底したマニュアル主義だ。しまむらの公式サイトでは、「しまむらグループはマニュアルを全ての業務の根幹と位置付けており、全ての部署でマニュアルを基本に業務を行うことで、標準化と合理性を追求しています」と説明されている。

   さらに、「しまむらグループの従業員の8割以上がM社員(パート社員)です」「高い能力のM社員と、マニュアルに基づいた店舗運営により、店長1名とM社員6?10名程度という少人数での店舗運営を実現しています」という。

   こうしたビジネスモデルによって、安売りと店舗網の拡大を実現しながらも高収益を維持してきたのが、しまむらの強みだ。

   一方で、海外出店となれば、多額のコストがかかり、リスクも高い。パート社員がマニュアルに沿って業務を遂行することで実現されてきた効率的な店舗運営が、海外の現地人材を採用してどこまで再現できるのかは未知数といえるだろう。

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