J1アビスパ福岡、「コンプラ抵触」で金明輝監督と契約解消 1年前のスポンサー撤退決断で際立つ「ふくや」の慧眼

   サッカーJ1のアビスパ福岡が2026年1月5日、「コンプライアンスに抵触する行為」を理由に、金明輝監督との契約を1月4日付で解消したと発表した。

   SNSでは、25年1月をもってクラブのスポンサー契約を終了した、めんたいこ製造販売「ふくや」(本社・福岡市)の判断に注目が集まっている。

  • アビスパ福岡との契約解消が決まった金明輝監督(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
    アビスパ福岡との契約解消が決まった金明輝監督(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
  • ふくやがスポンサー契約発表時にXに投稿した画像。右下に薄く「We wanna be back for all supporters」の文字が入っていたことが話題になった
    ふくやがスポンサー契約発表時にXに投稿した画像。右下に薄く「We wanna be back for all supporters」の文字が入っていたことが話題になった
  • アビスパ福岡との契約解消が決まった金明輝監督(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)
  • ふくやがスポンサー契約発表時にXに投稿した画像。右下に薄く「We wanna be back for all supporters」の文字が入っていたことが話題になった

「コンプライアンスに抵触する行為が確認された」

   アビスパ福岡は公式サイトを通じ、「金 明輝 監督 との契約解消について」との声明を発表し、今後については、「当面の間は、塚原真也 ヘッドコーチが暫定的にトップチームの指揮を執ります」とした。

   契約解消の理由を「コンプライアンスに抵触する行為」とした一方で、詳細については「関係者への影響および個人情報への配慮等を踏まえたうえで、事実関係の整理ならびに適切な対応を進めている段階にある」とし、公表は控えるという。

   金氏については「金監督には、この1年、クラブおよびチームの発展に尽力いただいたこと対し、クラブとして感謝の意を表します」とした上で、「今回の事態を重大なものと受け止め、組織としての規律意識を改めて見直すとともに、コンプライアンス遵守の徹底と管理体制のさらなる強化に取り組んでまいります」としている。

事案再発・再燃なら「レピュテーションリスク発生の可能性を排除できない」

   今回の契約解消を受け、SNSでは、ふくやの判断の正しさを指摘する声が相次いだ。

   金氏の監督就任をめぐっては、07年から25年まで約18年にわたってクラブのスポンサーを務めてきた「ふくや」が25年1月、契約満了をもってスポンサーから撤退している。

   同社の代表取締役社長・川原武浩氏は24年12月公開のnoteで、スポンサーを降りる決断に至った理由について、次のように説明していた。

「1. アビスパ福岡でパワハラ等の事案が再発、もしくは過去の事案について再燃した場合、スポンサードをしている弊社に対してのレピュテーションリスク発生の可能性を排除できないから」
「2. 今回の監督選定のプロセスが、アビスパ福岡の基本理念『アビスパ福岡は、スポーツを通じて、子どもたちに夢と感動を地域に誇りと活力を与えます』と相違していると考えるから」

サガン鳥栖監督時代にはパワハラ認定

   監督人事については「スポンサーの立場で意見を表明するということ自体が筋違いだと考えます」としつつ、「最も心配しているポイントは過去の事案が『再燃』しないかということです」と懸念を示していた。

   金氏は2021年12月、サガン鳥栖の監督およびユース監督時代に、選手やスタッフへの暴力行為や暴言などのパワーハラスメント行為が認定され、公益社団法人日本プロサッカーリーグから「公式試合への出場の資格停止8試合又は8試合に相当する期間の経過」および「けん責」の処分を受けていた。

   川原氏は「謝罪をすることと、それを被害者側が『受け入れ許した』かは別問題です」と指摘し、「調査報告書から漏れている被害者の存在も否定できませんし、過去のことは全て解決済みであるというアビスパ側の見解に対して、確信を持つに至りませんでした」としていた。

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