小川晶前市長のスキャンダルに端を発した辞職に伴う群馬県前橋市長選が、2025年1月5日に告示された(12日投開票)。前橋市議会の自民系2会派が支援し、小川氏の対抗馬となる弁護士の丸山彬氏は街頭演説で、「前橋が今、全国から笑われてしまっています」とし、「子どもたちに恥ずかしい歴史を残したくない」と訴えた。
また、丸山氏を支援する自民党の安孫子哲・群馬県議も今回の選挙について「何を問われているのかがまずわからず、何をもって市民の皆さんが投票するのか」と疑問を口にした。
「前橋が今、全国から笑われてしまっています」
小川氏をめぐっては、NEWSポストセブンが9月24日配信の記事で、既婚の男性部下と複数回ラブホテルを訪れていたと報じた。小川氏は同日の会見で、ホテルに行ったことを認めた上で「場所が極めて不適切だった」と謝罪。一方で、「男女の関係はありません」とし、その職員には「公私にわたる相談に乗ってもらっていました」と釈明した。その後、小川氏は11月27日付けで市長を辞職した。
丸山氏は街頭演説で、「私の大好きな前橋が今、全国から笑われてしまっている」「若者が県外に行った時に恥ずかしくて前橋出身とは言えない。前橋産の農産物ブランディングも毀損されている」「前橋への進出を検討していた企業が見直しを始めている、そんな声も聞こえてくる」と、名指しはしなかったものの、小川氏が辞職した経緯を念頭に批判を展開した。
続けて、
「悔しくないですか。私は本当に悔しいです。前橋を笑われたくない。先輩方が何百年もかけて積み重ねてきたこの前の誇りを汚したくない。そして子どもたちに恥ずかしい歴史を残したくないんです」
と訴えかけ、「一度この前橋を、ちゃんと立て直していきたい」と述べた。
また、丸山氏を支援する安孫子氏も、小川氏の辞職理由に触れた。
我孫子氏は丸山氏の出陣式での演説で、「政治を22年やっている私から見ても、今回の選挙は本当にわかりません。何を問われているのかがまずわからず、何をもって市民の皆さんが投票するのか」と述べた。
小川氏の辞職理由について、前橋市役所を企業に例え、「(前橋市という)会社の社長が、『声が聞こえちゃうから、泣き顔を見られたくないから、どこかいい場所ありますか、あなたしか相談できないんです』(と特定の職員に訴えかけ)、その職員の方がラブホテルを提案したわけです。そして、その社長(小川氏)がラブホテルを採択して、打ち合わせをしていたこと。このことが争点であります」と説明。
続けて、「いいか悪いかは皆様方のご判断でお任せしますけれども、本日至った選挙は、まずそういう底辺のレベルの選挙であります」と批判した。
店橋世津子氏陣営「前の市長についてはさまざまな問題が」
元市議の店橋世津子(たなはし・せつこ)氏陣営も群馬県庁前で行った街頭演説で小川氏に触れたが、スキャンダルには言及せず、政策を批判した。
例えば店橋氏の応援に駆けつけた共産党の塩川鉄也衆院議員は、公共料金の引き上げなどを批判し、「前の市長については、さまざまな問題が指摘をされました」とするに留めた。
店橋氏自身も、市街地の再開発事業などの批判をしたが、小川氏の辞職理由には触れなかった。
市長選には、小川氏、丸山氏、店橋氏のほか、元群馬県みどり市議の海老根篤氏、高橋聡哉氏の立候補が報じられており、5人による選挙戦が展開される。