米国によるベネズエラへの軍事攻撃とマドゥロ大統領の拘束を受け、日本政府の対応が注目を集めている。高市早苗首相と外務省が2025年1月4日にXで言及したが、米国の攻撃に対する是非には触れなかった。野党議員からは批判的な声が相次いでいる。
小西洋之氏や小沢一郎氏が批判
高市氏は4日、米国のベネズエラ攻撃を受け、「邦人の安全確保を最優先としつつ、関係国と緊密に連携して対応にあたっています」とXで報告。日本は、自由・民主主義・法の支配などの基本的価値や原則を尊重してきたとし、つぎのように記していた。
「日本政府は、こうした一貫した我が国の立場に基づき、G7や地域諸国を含む関係国と緊密に連携しつつ、引き続き邦人保護に万全を期するとともに、ベネズエラにおける民主主義の回復及び情勢の安定化に向けた外交努力を進めてまいります」
また外務省も4日にXなどを通じて、「外務報道官談話」を発表した。概ね高市氏と同様の内容の文章を掲載したほか、在ベネズエラ日本大使館に現地対策本部を立ち上げるなどの対応をしていると伝えた。
だが、高市氏や外務省が米国の攻撃に対する是非に触れなかったことに対し、野党議員からは批判の声が相次いでいる。
立憲民主党の小西洋之参院議員は4日、高市氏のX投稿を引用リポストした上で、「驚いたことに、この高市総理のコメントには、『米国』という文言が一言もない。そこまで忖度したら、逆に同盟国として舐められるだけではないか」と批判。
別の投稿では、外務省の発表に対し、「せめて、もう少し、米国の国際法違反を否定できない行為に対して、国家としての有り様を示せなかったのかと思います」と指摘した。
同党の小沢一郎衆院議員も同日、高市氏のX投稿を報じた記事を引用した上で、「力による支配や国際法の問題にも一切言及せず。これが高市総理が目指す『世界の真ん中で咲き誇る日本外交』ということなのだろうか?」と疑問を呈している。
同党の石垣のりこ参院議員も4日、「自由、民主主義、法の支配を掲げながら、それを共有してきたはずの米国の国際法違反への懸念に触れないのであれば、国際秩序も日本への信頼も損なわれてしまいます」と指摘している。
そのほか、共産党・田村智子委員長(衆院議員)は5日、外務省の発表に対し、「一体何が言いたいのか、何をしてもトランプ大統領を批判することはない、というメッセージでしかない」などとXで批判。立憲民主党の田島麻衣子参院議員も4日にXで、高市氏の発表を受け、「他国への武力行使を否定しない総理のコメントに抗議をします」と記している。