2026年1月上旬、早朝から稼働する除雪車が睡眠を妨げるとの苦情がSNS上で大きな反響を呼んだ。さらに、積雪地域に暮らす人々が「感謝しかない」などと理解を示したり、除雪作業に携わる事業者が協力を求めたりする動きにも広がっている。こうした苦情は実際に寄せられているのか。大雪に悩まされる自治体や、実態に除雪作業に携わる会社に実情を聞いた。
「そうした苦情は一度もいただいたことはない」
注目を集めているのは、早朝から稼働する除雪車の騒音で目を覚ますため、住民としては迷惑だと訴える内容だ。この苦情を発端に、「感謝しかない」「本当にありがたい」「何度助けられたことか」などと感謝を示す声が相次いでいる。
また、国土交通省・長岡国道事務所(新潟県長岡市)による1月7日のX投稿も大きな話題に。「雪国あるある」とのお題をつけ、「まだ暗いうちに外から聞こえる#除雪車の音で目が覚めがち」と紹介した。続けて、次のように呼びかけた。
「#大雪の際、寝ている間に除雪してくれる業者の皆さん。除雪車を見かけたら、感謝の気持ちと適切な車間距離の確保をお願いします」
実際、早朝に稼働する除雪車の「音」に対する苦情は寄せられているのか。
除雪関連の情報公開などを行う新潟市役所・土木総務課の担当者は、除雪に関する苦情の大半は区役所に寄せられるとしつつも、「そうした苦情は一度もいただいたことはない」と取材に話す。
担当者によれば、雪の量や雪が振る時間帯によって変わるが、大体24時から7時のあいだに除雪作業を行っているという。クレームの大半は「除雪の仕上がりが悪い・遅い」という内容だと明かした。
また、実際に除雪作業を行う同県阿賀野市の建設会社にも話を聞いた。この担当者も、除雪車の音に関する苦情は1件も寄せられたことがないと話す。「むしろ『もっと早く除雪に来てくれ』と言われたことはあります」
一方、こうした苦情に理解も示す。「除雪車はそれなりにうるさいと思います。長年住んでいると全然普通のことですけれども。朝も眠いだろうし、そういう気持ちになるのも分かる気がします」。とはいえ、車が通行できるようにしなければならないとも。
同社では、深夜2時ごろから朝の7時ごろまで除雪作業を行っている。かれこれ15年は続けているという。早朝に除雪する理由については、「通勤時に車が通行できるように間に合わせるためです。通勤時に道路の雪が除けられていないと、大渋滞になりますので」と説明した。