叱責された選手が「緊急で話し合いを始めるほどの剣幕」 金明輝監督解任から10日、J1アビスパが「コンプラ違反」内容説明

   サッカーJ1のアビスパ福岡が2026年1月14日、金明輝監督との契約解消について、報告と謝罪の声明を公開した。

  • アビスパ福岡と契約を解消した金明輝監督。コンプラ違反が問題になった(写真:アフロ)
    アビスパ福岡と契約を解消した金明輝監督。コンプラ違反が問題になった(写真:アフロ)
  • 監督のコミュニケーションのあり方が問われている(写真はイメージ)
    監督のコミュニケーションのあり方が問われている(写真はイメージ)
  • アビスパ福岡と契約を解消した金明輝監督。コンプラ違反が問題になった(写真:アフロ)
  • 監督のコミュニケーションのあり方が問われている(写真はイメージ)

「問題を防止することができなかったことを深く反省」

   アビスパ福岡は5日、「コンプライアンスに抵触する行為」を理由として金氏との契約を4日付で解消したことを発表していた。この時点では、「事実関係の整理ならびに適切な対応を進めている段階にある」として、コンプラ違反の内容について説明していなかった。

   今回の報告では、「まずは、金明輝氏との契約解消に至った経緯により、精神的なご負担をおかけした皆様に対し、心よりお詫びを申し上げます」と謝罪。

   「今回の問題を防止することができなかったことを深く反省」とした上で、「アビスパ福岡に関わる全ての皆様に、多大なるご迷惑とご心配をおかけしました」と振り返った。

   問題については「昨年末」から調査を進めていたとし、結果の公表については関係者への影響やプライバシーへの配慮の観点から、発表できる内容には一定の制約があったと説明。対応を進める過程で一部報道が先行したという。

   本件をめぐっては、週刊文春が12日、「【独占入手】J1アビスパ福岡・金明輝監督『電撃解任』 内部文書に記された3つのパワハラ事案」として、ウェブサイトで具体的な事案を報じていた。

   クラブは「今回の事案においては、問題事象を報告・共有する基準が十分に確立されていなかったこと、また、コンプライアンス違反を適時・適切に把握し、それを是正する体制が十分に機能していなかったことが要因であるとの第三者弁護士からの指摘を、クラブとして真摯かつ重く受け止めております」と振り返った。

「発言内容が指導との関係で不必要かつ不適切」

   続いて、コンプライアンス違反と確認された具体的な事案として、3つのケースを挙げた。

   第一の事案は「複数回、多数のスタッフが同席している状況下で、特定のスタッフ又はスタッフ全員を指して、その業務能力を揶揄する発言やスタッフを精神的に追い込む発言をした」というもの。「発言内容が指導との関係で不必要かつ不適切」としている。

   第二の事案は、25年11月。「多数のスタッフや選手が周囲にいる状況下で、特定のスタッフに対し、周囲が危機感や不安を持つような不適切な方法ないし態様による叱責を行った」。問題について、「特定のスタッフを指導する場合に、周囲に危機を感じさせるほど、またグラウンド上の選手らが発言内容を聞いて不満を持ち、緊急で話し合いを始めるほどの剣幕で、衆人環視の中で指導や叱責を行う必要性はありませんでした」とした。「選手らが臨時に話し合いを始めるなど、選手らに不信感を与えた」という。

   そして第三の事案も25年11月に起きた。「スタッフの本来的な業務に含まれない業務を遂行するよう求め、その業務遂行が不十分と感じた際に、周囲から見える状態で強い叱責を行った」というもの。これについても、「スタッフに対する過大な要求であり、また、衆人環視の中で叱責を行う必要はなかった」とし、「叱責の態様も不適切」だったとした。

「信じたサポーターがバカを見たら1番いかん」

   こうした問題から金氏との契約を合意解除した一方、「本件は特定の個人のみが責任を負うべき事象であるとは考えておらず、クラブとしての管理監督体制についても重大な課題があった」とも説明。管理監督義務違反があったとし、代表取締役らの辞任や減俸といった処分を発表している。

   SNSでは、「その事実がありながらJリーグへの内部通報が無ければ、見て見ぬふりして監督との契約更新って、関わる全ての人を裏切ってるよ」「昨年、大口のスポンサーも降りた、ここまで長年応援した 一部サポーターも抗議した。それでも、信じたサポーターがバカを見たら1番いかん」など、クラブの対応にあきれる声が相次いでいる。

姉妹サイト