昭和時代には「バシッ」「ガチャン」実際に聞こえる音
藤村さんは昭和時代には「バシッ」とか「ガチャン」など実際に聞こえる音を描き文字にしていた一方で、「シーン」や「がーん」など実際の音にない音も表現されていたと指摘する。とくに手塚治虫さんの代表作「ジャングル大帝」で、それまでのマンガに使われていなかったとみられる「しーん」という描き文字が挿入されていたことに着目する。
「これはすごいです」と手塚マンガの偉大さを強調した。
時代とともに変わる描き文字の深さを藤村さんが解説していく。「キャプテン翼」では「音に注目して読んでいくと、読みやすさよりも威力を表す描き方が出てくる。もはや(描き文字を)読めなくてもいいんですよ」と話した。さらに進めば、「ジョジョの奇妙な冒険」を例に、誰が描いたかわかるぐらい描き文字にもオリジナリティや遊び心が反映されてきたという。
マツコさんは描き文字を通してマンガの歴史を振り返る藤村さんの感性に感心する。
「やっぱり、昔読んでいたマンガとか家に置いておかなければダメね。金に困った時に全部CDもマンガも売ってしまった。青春時代がなくなったような感じ」と、残念そうである。
(ジャーナリスト 佐藤太郎)