食パンやトイレットペーパーなどただ同然で配って高齢者を集め、高額な商品の購入を持ちかけたなどの疑いで大阪府警は健康商品販売会社の代表ら3人を特定商取引法違反の疑いで逮捕したが、2026年2月12日放送の情報番組「サンシャイン!」(フジテレビ系)はこの事件のキモとなる「催眠商法」の実態に迫った。
初めは日用品などの格安販売で盛り上げて
催眠商法とは高齢者を閉めきった部屋に集めてゲームをしたり従業員の言葉巧みな話術で場を盛り上げたりして一種の催眠状態にしてから不安をあおって高価商品を販売するという手口である。番組はその手口の一部を紹介する。
まず、ミニゲームでにぎやかに日用品などを格安で販売、盛り上がったところで健康商品を紹介するが、すぐには販売しない。何回も通わせて悩み相談など数日かけて信頼関係を築き、最終的に高額商品を購入させる。強引に売りつけられたと思わせないことが巧妙だと指摘する。
MCの谷原章介さんは「自分の親世代を見てて思うのは性善説が強いというか、人がいいじゃないですか、それでいいカモになっているのかなとも思う」と話す。コメンテーターの遙洋子さんは「行く時はワクワクする、そこで盛り上がってハッピーなんですね」と会場の雰囲気をとらえる。
「さあ、皆さん、それそれそ~れ」という感じで
「身内にいますよ。会場でワクワク、後で(高額商品を買わせられて)あ痛~となる」
詐欺・悪徳商法に詳しいジャーナリスト多田文明さんは自身の体験を話した。
「この商法は昔からある手口です。私も最初はどんな催眠かけられるのかなと思って行ったら会場は大爆笑の嵐。私が行った会場はのっけから踊ってましたね。『さあ、皆さん、それそれそ~れ』という感じで、もうおばあちゃんたちが笑ってやってるんですよ」
遙さんは「日常でこれだけ盛り上がることってずっと家で暮らしている高齢の方からすればないですよ、それでモノを安く買えるわけでしょ、ものすごくお得感がある。これは(だまされて購入した人を)責めきれない思いはあります」と話した。
被害にあわないためにはどうすればいいのか。多田さんは、おいしい話があっても会場に行かない、買う前に第三者に相談する、買わないと損をするような言葉には要注意、家族や友人に相談しづらい場合は公的機関に相談することを挙げた。
パンや醤油、日用品が安く手に入る、笑って楽しい時間が過ごせる、身の上話を親身になって聞いてくれる。今の世の中では解くのが難しい催眠だ。なかなか目が覚めない。
(ジャーナリスト 佐藤太郎)