中道改革連合の代表選が2026年2月13日に投開票され、立憲民主党出身の小川淳也衆院議員(54)が新代表に選ばれた。
小川氏は代表選直後に開いた記者会見で、党内融和の方向性、憲法への考え方などについて、2分半ほどのトイレ休憩をはさんで1時間半以上にわたって答えた。ただ、終盤に記者から出た「エプスタイン文書」という単語について何回か聞き返し、「ごめんなさい、ちょっと不勉強で申し訳ない」と反応する場面もあった。
自衛隊の憲法明記論は「極めて慎重な立場にある方」が「納得する議論でなければ」
代表選は、衆院選惨敗で野田佳彦、斉藤鉄夫両共同代表が辞任表明したことを受けて行われた。小川氏と階猛(しな・たけし)衆院議員(59)の2人が立候補し、立憲出身21人と公明出身の28人の計49票で争われた。階氏22票に対して小川氏が27票を得票した。
小川氏は、「私は9条の積極改憲論者ではない」とする一方で、憲法に自衛隊を明記する議論について「あり得ないことだとは思っていない」とも説明。ただ、この議論は「日本の憲法論議の中で冷静に議論の俎上に上がった経験があるとは思っていない」として、議論の際には慎重派の納得も得る必要があるとした。
「仮に万が一この議論をする場合は、極めて慎重な立場にある方、いわゆる政治的に言えばリベラル層、徹底した平和主義を望む方、9条護憲を望んでおられる方、その方々が納得する議論でなければならない」
「ごめんなさい、何文書?」
終盤、記者からの質問が伝わらない場面もあった。
「エプスタイン文書」という単語だ。少女買春などの罪で起訴され、19年に自殺した大富豪のジェフリー・エプスタイン氏について、米司法省が公開している大量の捜査資料のことを指す。起業家のイーロン・マスク氏とエプスタイン氏がやり取りしたメールが含まれているほか、ラトニック商務長官がエプスタイン氏をヒラリー・クリントン元国務長官の政治資金集めパーティーに招待したことも明らかになっている。その人脈をめぐって英米では大スキャンダルに発展しており、日本人との交友の有無も焦点になっている。
記者会見では、記者が「中道が議席を取れなかったのは、やはり野党の方が自民党に対して重箱の隅をつつくような議論を吹っかけてきたというところがあると思う」 と指摘した上で、
「確かに『政治とカネ』の問題は非常に重要だと思うが、もう少し大きな問題、例えばエプスタイン文書の中に日本人がどういう風に関与しているのか、というような調査とかですね......」
などと質問しようとしたところで、小川氏は「ごめんなさい、何文書?」。次のように、かみ合わないやり取りが続いた。
記者:エプスタイン文書。
小川氏:ん?
記者:エプスタイン、エプスタイン文書。
小川氏:エクスタイン文書?
記者:エプスタイン。
小川氏:エフスタイン文書?ごめんなさい、ちょっと不勉強で申し訳ない。
「【悲報】中道新代表、『エプスタイン文書問題』を知らず」
小川氏は「重箱の隅」という表現について、「どれも不問にふしていいことではない」とした上で、
「野党側も問いただす側の技量こそが問われるということを全体に浸透、徹底できるように努力をしたい」
などと話した。
この質問をしたフリーランスの安積明子記者は、Xに
「【悲報】中道新代表、『エプスタイン文書問題』を知らず」
と書き込んだ。
会見終了後、部屋を出ようとする小川氏に向けて
「エプスタインを知らないってことはさ、非常識だよ」
と声が飛ぶと、小川氏は
「申し訳ございません、申し訳ございません」
と頭を下げていた。
(J-CASTニュース編集委員 兼 副編集長 工藤博司)