福岡市を拠点に活動するHKT48は2026年2月11日、4期生の地頭江音々(ぢとうえ・ねね)さん(25)の卒業コンサートを開いた。地頭江さんの卒業発表後、グループは劇場公演が開催できなくなるなど厳しい環境に置かれ、「新しい心のしこりが一つ一つ増えているような感覚」を抱いたという。だが、コンサートでファンからの気持ちが届いて「ようやく、心から悔いがないなと思いました」。涙を浮かべながらファンやメンバーへの感謝を伝えた。9年半前のお披露目と同じ場所で卒コン地頭江さんは16年に4期生としてグループに入り、最新シングル「半袖天使」(25年7月23日発売)でセンターポジションを務めている。新曲発売直前の7月6日、「冬ごろ」にグループから卒業することを発表していた。コンサートでは、3時間25分にわたって、ダブルアンコール含めて全31曲を披露。「半袖天使」で開幕し、ユニット部分では地頭江さんが初めて選抜メンバーに選ばれた「バグっていいじゃん」などをパフォーマンス。同期の4期生を中心に、卒業生11人も登場した。ドレス姿で「夢ひとつ」を歌い上げた地頭江さんは、ファンやメンバーに向けて率直な胸の内も明かした。会場の福岡サンパレスホテル&ホール(博多区)は、16年7月に地頭江さんら4期生が初めてファンの前に姿を見せた場所でもある。この点を「9年半前、ここで見た景色が人生で一番きれいな景色だと思っていました。その景色を9年半経って、また最後に見られて本当に幸せだなと思っています」と話した。ただ、地頭江さんが初センターを務めた25年は、特に秋以降はグループにとって苦難の年でもあった。グループ活動の根幹ともいえる劇場公演が途絶えた時期が長かったからだ。9月15日を最後に公演が行われない時期が続き、10月3日、13日に再開されることが発表された。ところが再開前日の12日、「公演運営に携わるスタッフ体制の変更に伴い、準備および体制の整備に想定以上の時間を要している」ことを理由に中止を発表。再開されたのは11月22日のことだった。26日の14周年記念特別公演を経て、「15周年イヤー」に突入したが、それから1か月もたたない12月14日、本拠地のHKT48劇場(中央区)近くで男女2人が刺される事件が発生。グループの活動はストップし、劇場公演が再開されたのは1か月後の26年1月18日のことだった。「口に出したら耐えられなくなってしまうと思って言えなかったけど」地頭江さんは、卒業コンサートが実現するまでの時期を、次のように振り返った。「卒業発表してから、今日までの日々は、口に出したら耐えられなくなってしまうと思って言えなかったけど、この9年半で一番つらいなと思っていた時期でした。悔いがないと思って卒業発表したのに、新しい心のしこりが一つ一つ増えているような感覚でした」その上で、コンサートを経て「ようやく、心から悔いがない」と話した。「だけど、今日、この景色を見て、皆さんと配信を見てくださっている皆さんも、今日を一緒に迎えてくださった皆さんの気持ちが届いて、ようやく、心から悔いがないなと思いました」地頭江さんは1月28日の劇場公演で改めて卒業発表を行い、3月8日の卒業公演でグループを卒業することを明らかにしている。「冬ごろ」から卒業が延びたことでできたファンとの時間を大切に過ごしたい考えだ。「今日が本当に最後の日になる予定でした。これから過ごす1か月間は、本当にできるはずのなかった思い出たちです。1日1日かけがえのない日々になると思います。よかったら最後まで見守っていてください」この日は昼夜2公演が行われ、夜公演が地頭江さんの卒業コンサート。昼公演は「ValentineConcert~きみに届けるチョコレート~」と題して、「バレンタイン・キッス」「チョコの奴隷」「口移しのチョコレート」など、バレンタインデーにちなんだ楽曲が次々に披露された。終盤の「12秒」では、25年5月から活動を休止していた2期生の渕上舞さん(29)がサプライズで登場。順次活動を再開することを明らかにした。スクリーンに渕上さんが映し出されると、客席からは大きな歓声が起きた。(J-CASTニュース編集委員兼副編集長工藤博司)
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