2026年2月17日の情報番組「報道1930」(BS-TBS)は、戦後の国連中心の枠組みが大きく揺らいでいる問題を取り上げ、元駐米大使の杉山晋輔さんは今年1月に発足式典が開かれた米国主導の平和評議会には国連軽視が見られるので、日本が積極的に国際協調の新しい秩序の考えを示す役割があると話した。
あるジャーナリストは酷評、トランプ氏の「一人ヤルタの闇」
杉山氏は「(トランプ大統領の)国連を見直したいという気持ちはわかる。ただ、ある著名なジャーナリストはこの平和評議会を『一人ヤルタの闇』と言った」と、評議会の性格に疑問を投げかける。戦後の枠組みを決めた米英ソ連のヤルタ会談にならい、国連中心ではなく米ロ中によって新たな国際的な枠組みが作られる恐れがあるという。トランプ大統領は、平和評議会が史上最も重要な国際機関として、国連軽視の姿勢をさらに強めており、発足式典にはトルコやサウジアラビアなどは参加するが、G7や中国、ロシアは参加していない。
「新しいシステムを作るというならまだしも、(トランプ大統領が)一人で勝手にやっているという感じで、国際協調になっていない。良質で公平で多数国家の協調体制をつくろうという考えがトランプ政権からなかなか出てこない。ならば、日本がもう少し積極的に新たな秩序をつくるような、今までなかった考えを提示するいい機会だと思う」
元国連事務次長「平和評議会は茶番、世界中からバカにされている」
この杉山氏の発言に番組の参加者たちが賛成する。
MCの松原耕二さんは「見ていると平和の団体というよりトランプ財団という感じ。日本は常任理事国に手を挙げ続けるのではなく、国連全体を見て杉山さんの言ったようなアイデアで行動できるはずです」と話した。
元国連事務次長の赤阪清隆さんは「トランプさんの平和評議会は茶番だと思う。世界中からバカにされている。これが国連に代わるものになるとは到底思えない。ここは日本が欧州各国、カナダやオーストラリアなどミドルパワーと一緒になって様々な国連組織を支えるということをそろそろやるべき時だと思う」と。
ニュース解説者の堤伸輔さんは「国際秩序が土台から揺らいでいるが、だからこそ別の仕組み、もしくはそこを補完するような仕組みを(日本が)提唱していくことには意味がある」と話した。
(ジャーナリスト 佐藤太郎)