抗議船運航団体の行動「どう理解すれば...」note指摘が波紋 遺族沖縄滞在中に謝罪なし、後手に回ったのはなぜ

   沖縄県・辺野古沖で2026年3月16日に起きた船の転覆事故で、亡くなった同志社国際高校(京都府)2年の武石知華さん(17)の遺族が、自らの沖縄訪問時には船の運航団体から謝罪などがなかったとnoteへの投稿で明かした。

   同校やツアー会社は当時、遺族に会って対応したという。一方、運航団体の「ヘリ基地反対協議会」(名護市)は、遺族や同校に直接謝罪したいと後に書面で申し入れたと報じられている。

  • 辺野古沖で起きた転覆事故(提供:第十一管区海上保安本部/AP/アフロ)
    辺野古沖で起きた転覆事故(提供:第十一管区海上保安本部/AP/アフロ)
  • 公式サイトでは、遺族に謝罪
    公式サイトでは、遺族に謝罪
  • 辺野古沖で起きた転覆事故(提供:第十一管区海上保安本部/AP/アフロ)
  • 公式サイトでは、遺族に謝罪

高校やツアー会社は、対応してくれたというが...

   この事故では、同志社国際高校の生徒ら21人が乗った2隻のうち、「不屈」が転覆した後、助けに向かった「平和丸」も転覆した。不屈の男性船長(71)と平和丸に乗っていた武石さんが亡くなっている。

   武石さんの遺族は、「辺野古ボート転覆事故遺族メモ」のnoteアカウントを4月17日に更新し、事故後4、5日目となる3月19、20日の内容を時系列でつづった。

   投稿によると、19日は、遺族が沖縄の安置所を訪れた後、空路で東京へ向かった。20日は、葬儀の打ち合わせをしたり、京都に戻って高校で教頭と面談したりした。その中で、安置所には校長や学年主任、ツアー会社社長らがおり、その後も付き添ってくれたと明かした。そして、「責任云々の話とは別ですが、組織の責任者達が沖縄で私たちの怒りと悲しみを正面から受け止めながらも、逃げることなく、対応してくれました」と述べた。

   一方、遺族は投稿で、「日記で記した数日間に登場しない方達がいます」とも言及した。それは、「平和丸の船長、乗組員、ヘリ基地反対協議会その他の関係責任者達」だとし、「書きたくても書ける内容が無い人たちです」と指摘した。

   そして、これらの人たちに向け、次のように問いかけた。

「沖縄にいる間、知華や私たちへ対面しての直接の謝罪、面会可否の問い合わせ、託された手紙、弔電、何ひとつありませんでした。学校、ツアー会社、中城海上保安部のいずれのルートでも問い合わせがなかったことを確認しています。私はこれを、どう理解すれば良いのでしょうか」

公式サイトでは遺族に「深くお詫び申し上げます」

   もっとも、ヘリ基地反対協議会も、4月2日の公式サイト投稿などで謝罪はしている。

   投稿では、「何よりもまず、亡くなられた高校生に心からお詫び申し上げます」と述べ、「深く重い責任を感じております」とも明かした。遺族にも、「深くお詫び申し上げます」と謝罪し、「私たちは今回の事故の責任団体として、各機関による事故原因究明に全面協力するとともに、被害者の皆様及びご遺族への謝罪と償いに全力を注いでまいります」としていた。

   その後、16日になって、同協議会が遺族や高校に直接謝罪したいと申し入れる3日付の書面を代理人弁護士を通じて同校に送付したと報じられた。翌17日になると、高校側の代理人弁護士を通じて「遺族に意向を確認中ですのでお待ちください」と連絡が来たと、同協議会の代理人弁護士が明らかにしたと報じられた。

   16日の一部報道で、同協議会の共同代表が「2隻とも保険に入っているが、補償が十分できるとは思っていない」と取材に発言したとされたことについては、17日に同協議会の公式サイトで釈明した。そこでは、「発言の真意について誤認を生じさせる内容」だったとし、「保険(の支払い)だけで補償が十分できるとは思っていない。協議会の財産などからも補填して、誠実に対応していく必要がある」というのが真意だと説明した。

   同協議会は、直接謝罪の意向を持っているようだが、なぜ遺族が沖縄に滞在しているうちに行動を起こさなかったのだろうか。

   この点などについて、J-CASTニュースは、同協議会にメールで取材を申し込んでいる。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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