2024年 3月 19日 (火)

「夏の感染症」が今頃流行するとは この冬は手足口病とプール熱に注意

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   夏場に流行する手足口病とプール熱(咽頭結膜熱)だが、12月に入っても感染の報告数が下がらない。

   いずれも子どもに多く見られる感染症だ。体調を崩しがちなこの季節、予防に努めたい。

  • こまめな手洗いが予防の第一歩
    こまめな手洗いが予防の第一歩
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夏から11月後半まで流行警報が出続けていた

   国立感染症研究所が2017年12月12日に発表した、第48週(11月27日~12月3日)の速報データによると、手足口病の全国の報告数は2977人で、定点医療機関の報告数は0.94人だった。週を追うごとに減少しているが、過去10年間で比較すると定点当たり報告数は最多となっている。

   都道府県別では、富山県(1.93人)、沖縄県(1.85人)、福井県(1.82人)、山梨県(1.54人)、青森県(1.48人)の順で多い。比較的、各地に散らばっている印象だ。2週間前の第46週(11月13日~11月19日)には、佐賀県で5.14人、青森県2.52人、宮城県2.37人、茨城県2.36人が報告されていた。茨城県は12月7日になってようやく、定点当たり患者数が2人を下回ったとして流行警報を解除した。今夏から11月後半まで、警報が出続けていたのだ。

   手足口病はウイルスの感染によって起きる。口の中や手足に水疱性の発疹が出るのが特徴だ。感染症発生動向調査によると、例年の報告数のうち90%前後を5歳以下の乳幼児が占める。主にコクサッキーウイルスA6、A16、エンテロウイルス71(EV71)と呼ばれるウイルスが原因だ。複数の報道によると現在流行しているのは、このうちEV71によるもの。国立感染症研究所によると、このウイルスは「中枢神経系合併症の発生率が他のウイルスより高い」。2000年には、脳炎による死亡例を含む流行が発生し、EV71が検出されている。近年では2010年にEV71の大流行が起きた。

   有効なワクチンはなく、発症しても特別な治療法は存在しない。症状に応じた治療となる。子どもがかかりやすいので、保育所や学校といった集団生活を送る場所での流行を避けたい。接触感染や飛沫感染を防ぐうえで、手洗いの徹底が基本となる。

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