カンボジアで「50万円起業」 グローバル化がもたらす新しい自由

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「リーンスタートアップ」というベンチャー経営手法

   日本人にとっては事実上ノーリスクでできるようなもので、経験値を積むというのが大事です。いきなり2000万円かけて開業しない。50万円で試しにやってみるのです。

   これは最近のベンチャーのやり方にも似ています。細かい計画を立てて1億円かけてシステムを作るのではなく、50万円くらいでエンジニアが最初のモデルをパパッと作ってしまう。

   それがウケればもっと投資するし、だめならさっさと撤退。「リーンスタートアップ」とも言いますが、こういうやり方は、ほかの業態にも応用できそうです。

   私は、これからの時代はふつうの個人が生きていくための方策として、スモールビジネスがもっと見直されると思っています。1億円の売上は産まないけれども、家族がそこそこ食べていけて、しかも自由な時間があって、辛い思いをしないでいいようなビジネス。

   グローバル化は日本人にとって負の側面もありますが、新しい可能性も提示してくれます。カンボジアでの50万円起業というのは、グローバル化がもたらす新しい自由といえるでしょう。(大石哲之)

大石哲之(おおいし・てつゆき)
作家、コンサルタント。1975年東京生まれ、慶応大学卒業後、アクセンチュアを経てネットベンチャーの創業後、現職。株式会社ティンバーラインパートナーズ代表取締役、日本デジタルマネー協会理事、ほか複数の事業に関わる。作家として「コンサル一年目に学ぶこと」「ノマド化する時代」など、著書多数。ビジネス基礎分野のほか、グローバル化と個人の関係や、デジタルマネーと社会改革などの分野で論説を書いている。ベトナム在住。ブログ「大石哲之のノマド研究所」。ツイッター @tyk97
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