カンボジアで「50万円起業」 グローバル化がもたらす新しい自由
2013.08.29 11:45
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「リーンスタートアップ」というベンチャー経営手法
日本人にとっては事実上ノーリスクでできるようなもので、経験値を積むというのが大事です。いきなり2000万円かけて開業しない。50万円で試しにやってみるのです。
これは最近のベンチャーのやり方にも似ています。細かい計画を立てて1億円かけてシステムを作るのではなく、50万円くらいでエンジニアが最初のモデルをパパッと作ってしまう。
それがウケればもっと投資するし、だめならさっさと撤退。「リーンスタートアップ」とも言いますが、こういうやり方は、ほかの業態にも応用できそうです。
私は、これからの時代はふつうの個人が生きていくための方策として、スモールビジネスがもっと見直されると思っています。1億円の売上は産まないけれども、家族がそこそこ食べていけて、しかも自由な時間があって、辛い思いをしないでいいようなビジネス。
グローバル化は日本人にとって負の側面もありますが、新しい可能性も提示してくれます。カンボジアでの50万円起業というのは、グローバル化がもたらす新しい自由といえるでしょう。(大石哲之)