2024年 4月 24日 (水)

「島根の乱」に続き「山梨の乱」、そして「五輪ボランティアの乱」 緊急事態宣言解除してもニッポンお先真っ暗(2)

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   新型コロナウイルス対応で首都圏の1都3県に出ている緊急事態宣言が2021年3月21日に期限を迎える。延長か、解除か。東京都、埼玉県では下げ止まりどころかリバウンドの傾向さえみられるが、政権の意向は「解除が大勢」とメディアの多くが伝える。

   そんななか、政府のコロナ対策をめぐり、「島根の乱」に続き「山梨の乱」が起こった。東京五輪でも「ボランティアの乱」が広がっている。大丈夫か、ニッポン?

  • 「山梨の乱」で加藤官房長官をギャフンと言わせた長崎幸太郎・山梨県知事(県の公式サイトより)
    「山梨の乱」で加藤官房長官をギャフンと言わせた長崎幸太郎・山梨県知事(県の公式サイトより)
  • 「山梨の乱」で加藤官房長官をギャフンと言わせた長崎幸太郎・山梨県知事(県の公式サイトより)

山梨知事「歓送迎会や花見をどんどんやろう」

   こうしたなか、「歓送迎会や花見をどんどんやろう」と県民に奨励して話題になっている知事がいる。山梨県の長崎幸太郎知事だ。長崎知事は3月10日の記者会見で、

「歓送迎会、お花見ぜひやってください。やることで経済がまわる側面があります」

と発言した。

   この「花見奨励発言」に苦言を呈したのが加藤勝信官房長官だった。翌11日の会見でこう指摘した。

「政府としては(全国の知事に)年度末の行事に事務連絡を出している。通知書類には『歓送迎会、新歓コンパ、謝恩会、花見に類するものについては自粛を働きかけること』と明記してある」

と述べ、通達違反だと批判したのだった。

   だが、山梨県の長崎知事も黙って引き下がらなかった。メディアの前で「感染対策ができていない東京と一緒にするな!」とタンカを切ったのだった。産経新聞(3月12日付)「歓送迎会発言『東京と一緒にしないでほしい』 山梨知事、加藤官房長官に反論」が、こう報じる。

「加藤官房長官が(歓送迎会の呼びかけに)慎重対応を求めたことについて、長崎知事は3月12日、『感染対策に努力している山梨と感染が拡大している東京などを一緒にしないでほしい』と反論した。知事は、感染対策を講じた飲食店を実地調査してお墨付きを与える山梨独自の『グリーン・ゾーン認証制度』があることを強調し、『山梨県はこういうときも経済を止めないために対策してきた。県内の飲食店はアクリル板を立てまくり、客の人数を制限している。(東京のような)ノーガードの地域に山梨並みの制度を導入し、土俵を整えてから言ってほしい』と要望した」

   「グリーン・ゾーン認証制度」とは、飲食店内に「うっとしいくらいに」アクリル板を配置。体温計や空気清浄機、カーテンの仕切り、20分おきのアルコール消毒など39項目の感染症対策を施すのが条件だ。県職員が店に足を運んでチェックし、条件を満たしている店には認証を出す。こうした対策の結果、山梨県は3月の新規感染者(3月15日現在)が累計14人、入院患者5人、重症者はゼロにまで押さえ込んでいる。

   長崎知事は3月16日放送のTBS系情報番組「グッとラック」に出演、加藤官房長官にこう反論した。

「田舎の歓送迎会や花見に口を出さないでほしい。私たちの水準の対策を行っていないところと十把一絡げにして、自粛せよという一本調子の通達は乱暴です。ダメだと言っている暇があれば、ワクチンのスムーズな確保と配分をお願いしたい。首都圏の方々も緊急事態宣言が解除された際には(山梨に)お越しください。その際、『少人数・ふだん一緒のメンバー』『会話はマスク』のルールを守ってください」

と皮肉ったのだった。

   どうもこの勝負、加藤官房長官の強引な押し相撲に対し、山梨知事の「ウッチャリ」に軍配といったところだろうか。

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