2018年 9月 23日 (日)

東大・京大医学者たちの戦争犯罪「細菌兵器・人体実験」断罪した出色ドキュメント
<NHKスペシャル 731部隊の真実>(NHK総合)

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   新資料の発見がキッカケだろうが、これまでメディアの中でも肝心のところで証言者に近づけず、取材者たちが切歯扼腕してきた731部隊の全貌をくっきりと描き出した出色のドキュメントだ。終戦後の1949年に行われたハバロフスク軍事裁判で、731部隊の幹部が証言した音声テープをNHKが入手し、それに基づいて第2次世界大戦中の恐るべき国際法違反たる「細菌兵器」の製造と人体実験に迫った内容である。今は亡き吉永春子も追った731部隊を、さすがの組織力でNHKが「エリート医学者と人体実験」と断罪する。
   ハルビンの郊外、冷暖房完備の731部隊の建物の中央には牢獄があり、そこの囚人たち(マルタ)はペスト蚤でペストに罹らされ、-20度の極寒に素手を晒されて凍傷で肉は黒くなり、落ちて骨だけになった。
   「本来人の命を救うべき医学者が人体実験を主導」し、後押ししたのは日本の世論だった。京大から11人、東大から6人、などのエリート医師たちは8月9日のソ連侵攻と共に、すべての囚人を殺させ、少年兵に死体処理をさせ、彼らはいち早く帰国した。
   教え子を731部隊に送った京大医学部長の戸田正三は、後に戦犯にもならず金沢大の学長に出世した。細菌爆弾の田部井和(かなう)は京大教授に出世した。莫大な金銭授受もあった。731部隊の関係者(隊長・石井四郎以下)は罪に問われず、データは戦後、アメリカ軍がすべて自国に持って帰ったのである。満人、中国人の犠牲者数知れず。(放送2017年8月13日21時~)

(黄蘭)

採点:2.5
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