秋篠宮さまにご忠告!週刊誌チェックなさるとはいえ、今週のこの記事はお読みにならないほうが・・・
週刊文春恒例「ミステリーベスト10」私のおススメは「凶犬の眼」「ミランダ」
最後は、週刊文春恒例の2018年「ミステリーベスト10」の発表。ミステリー好きとしては楽しみな企画だが、このところハズレが多く、ガッカリすることが多い。去年、国内ベスト1に選ばれた『屍人荘の殺人』は、ゾンビが出てきた時点で本を閉じた。今年はどうか。
国内の1位から5位までは、『沈黙のパレード』(東野圭吾)、『それまでの明日』(原寮)、『ベルリンは晴れているか』(深緑野分)、『雪の階』(奥泉光)、『火のないところに煙は』(芦沢央)。
私は、『それまで・・・』と、7位の『宝島』(真藤順丈)、9位の『凶犬の眼』(柚月裕子)を読んでいる。『それまで』は、期待していたハードボイルド色も薄く、ストーリーも意外性なし。私のお勧めは『凶犬』かな。東野圭吾は読むのが怖い。これほど書き続けて、まだ傑作が書けるのか。そんな不安があるのだ。
海外は、予想通り『カササギ殺人事件』(アンソニー・ホロヴィッツ)、『そしてミランダを殺す』(ピーター・スワンソン)、『乗客ナンバー23の消失』(セバスチャン・フィツェック)、『IQ』(ジョー・イデ)、『監禁面接』(ピエール・ルメートル)。
私は、『カササギ』と『ミランダ』、『許されざる者』(レイフ・GW・ペーション)を読んでいる。『カササギ』はアガサ・クリスティ調の懐かしいミステリーではある。前後半で、ガラッと変わるところなど、意外性もあり、構成力にも優れているのだが、肝心の「核心」が私にはどうもピンとこない。犯人当てというミステリーを読む最大の楽しみが、私には感じられなかった。
冒頭部分はやや冗長だが、『ミランダ』は十分楽しめたし、『許されざる者』もおすすめ。今度は、『数字を一つ思い浮かべろ』を読もうと思っている。