2024年 4月 25日 (木)

無症状・軽症だから怖い「新型肺炎」本人も気づかぬうちのウイルスばらまく「歩く感染源」

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1人から何人にも感染広げる「スーパースプレッディング現象」

   WHOは新型コロナウイルスの感染指数(1人から何人に感染するか)を1.4~2.5人と発表しているが、これはSARSの3人、はしかの12~18人、インフルエンザの2~3人より低い。ただ、1人で何十人にも感染を広げるスーパースプレッディング現象が起きると、一気に感染は広がる。この現象は、免疫状態が悪くウイルスを大量に排出する人が、閉鎖された環境で他人と接触するなどして起きる。SARSではこれが連鎖して感染爆発が起きた。

   国立感染症研究所の元インフルエンザウイルス研究センター長の田代眞人氏は「SARSと比較して感染者の増え方が早く、軽症者が多いんです。軽症者でも感染を広げることがあるといわれているため、逆にウイルスを封じ込めるのが難しくなっています。致死率は見かけ上は3%前後ですが、実際には軽症の患者が把握されておらず、もっと低いのではないでしょうか。ただ、感染が広がるにつれて変異も出てくるため、毒性が強く感染しやすい変異ウイルスも生まれ得ます。それが最悪のシナリオです」と話した。

   日本政府は新型コロナウイルスによる感染症を指定感染症に指定し、入院を勧告しても従わない場合は、患者を強制的に入院されることができるほか、一定期間仕事を休むよう指示できるようにした。田代眞人氏は「患者の症状が出るのを待っていたら封じ込めはできません。見つけ出して対応する必要があります。全国レベルで診断・医療体制を確立することが封じ込めの絶対条件です」という。

NHKクローズアップ現代+(2020年1月28日放送「新型ウイルス肺炎 封じ込めはできるのか」)

文   バルバス
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