芦田愛菜「信じるとは」の質問に「その人の人物像に期待して、裏切られたのではなく......」?難解な答えが話題だ!映画「星の子」イベント

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   9月3日(2020年)に行われた映画「星の子」完成報告イベントでの芦田愛菜さん(16)の発言に注目が集まっている。

   この映画は怪しい宗教を信じる両親に育てられた主人公の葛藤と成長の物語。主人公の林ちひろを演じる芦田愛菜さんだが、映画のテーマである「信じること」について質問され「その人自身を信じているのではなく、自分が理想とするその人の人物像に期待してしまっていること。裏切られたというけれど、その人が裏切ったというわけではなく、その人の見えなかった部分が見えただけ。見えたとき『それもその人なんだ』と受け止められる揺るがない自分がいるというのが信じられるということ。しかし難しいので人は成功した自分の人物像にすがりたい」と答えた。

専門家「かなり哲学的。本をたくさん読んでいるのでしょう」

   スッキリでは、言葉の専門家や哲学者に芦田さんの発言を分析してもらった。

   齋藤孝教授(明治大学)「信じるという言葉を定義するのは難しいが、『裏切られる』という具体的にイメージできる状況を設定して証明するやり方。言葉の意味を正確に捉えて語彙豊富に説明している。おそらく本をたくさん読んでいる」

   小川仁志教授」(山口大学)「言葉の意味を考えることは人生を豊かにすること。哲学というのは当たり前に使っている言葉に対する思い込みを疑って新たな言葉に捉え直すこと。芦田さんは信じるという言葉の本質にたどりついた」

   萱野稔人教授(津田塾大学)「期待をしないことがむしろ相手を信じること。そのためには自分自身が揺るがないこと。これはかなり哲学的」

   教授たちは芦田さんの発言を評価するが、スタジオの加藤浩次はよくわからなかったようだ。

   司会の加藤浩次「大学教授の解説がよくわからなかった。キャンベルさん、解説してもらえますか?」

   ロバート・キャンベル(日本文学研究者)「東洋には人は生まれ育ちや知識によって心が違うという『人心の同じからざるは其の面の如し』という言葉がある。自分とは違う他者とどうどうわたりあっていくのか。芦田さんは自分自身も裏切るかもしれないということを感じたのかもしれない。哲学でいうならば、サルトルの『実存主義』にもつながる」

   前田裕二(実業家)「プラトンもイデア論で全く同じことをいっている。赤いリンゴしか知らない人は、青いリンゴを見たときに裏切られたと感じるので、より広い概念で見る必要がある。人間も目に見えているところだけでは理解できない」

   高橋真麻(フリーアナウンサー)「38歳にして、信じられるものは美味しい食べ物しかないという自分がはずかしい」

文   みっちゃん| 似顔絵 池田マコト
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