2021年 4月 19日 (月)

菅義偉内閣が目指すものがわかった。「恐怖政治」「警察国家」だ。日本学術会議6人の任命拒否に続き、中曽根元首相の合同葬儀で国立大学や都道府県教委に弔旗の掲揚と葬儀中の黙祷を求めた。時代錯誤も甚だしい。中曽根の「品位」さえ傷つけることになる

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私には、サン毎の「これはレッドパージの再来だ」という保阪正康の見方が一番腑に落ちた。保坂は第2、第3があると見る

   その中では、サンデー毎日の「これはレッドパージの再来だ」という保阪正康の見方が一番腑に落ちた。朝鮮戦争に前後して、ときの最高権力者であったマッカーサーが、共産党員とその同調者を公職から追い払えという指令を出した。様々な職から追われた者は1万人以上にも及び、その中には、共産党員でない者も多く含まれていた。

   保阪は、今回を菅の「アカデミックパージ」第1波として、公然と「反政府的人物」をレッドに見立てて、第2、第3があると見る。政府が気に入らない人物を追放する時には一定の法則があるという。ターゲットを決めて、その人物を追放するように扇動する学者、研究者がいる。それに呼応する右翼勢力が加わり、議会の国家主義的議員が口汚く罵り出す。保阪は、「今、この国の政治状況はそういう段階だとの自覚が必要なのである」と結ぶ。

   終戦直後、初めてレッドパージをしたのは読売新聞であった。正力松太郎社主らの戦争責任を求める声が高まり、正力らは総退陣する。だが、共産党が従業員組合の勢力を拡大していくとGHQが介入してきたのだ。読売争議といわれ、組合側の大敗北に終わる。私の父親は戦前から読売新聞にいて、正力、務台などと一緒に働いたことを自慢にしていた。その父親の唯一の誇りは、「俺たちがアカを追い出してやった」というものだった。

   読売新聞の右傾化の原点はここにあると、私は思っている。今さらだが、読売争議についての文献を読み始めている。読売は早々とレッドパージに動き、それから5年ぐらい経ってGHQ主導で広範囲なパージが行われ、70年後に、安倍や菅によって再びパージが始まる。コロナも相俟って暗い冬になりそうだ。

保坂正康氏
保坂正康氏

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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