文春によると、近藤真彦の愛人A子は近藤との不倫を心配する知人に「バレているかもしれないけど、近藤さんは『揉み消せる権力を俺は持っている』といっていた」そうだ。事務所の後継者は近藤だと思われていたが、ジャニー喜多川は、若い滝沢秀明を指名した。近藤の自覚のなさを見透かしていたのではないか。

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   今週の文春は丸ごと一冊「ジャニーズ」である。トップはジャニーズの"長男"といわれるマッチこと近藤真彦(56)の不倫話。冒頭、沖縄最大のリゾート地で10月29日、近藤がゴルフ場で「悔し~」と叫ぶシーンから始まる。

   パットを外した悔しさを体全体で表したようだが、一緒に回っている不倫相手のA子によれば、「(近藤の)ゴルフの腕前は百を切るぐらいで、そこまで上手くない(笑)」そうだ。まあ、アベレージゴルファーだから、100を切るか切らないかというパットを外すと悔しいんだよ。私にはよく分かる。

   このA子、女優・本田翼似のスレンダー美女で、近藤より15歳年下。出会いは15年の3月頃だったという。オーダースーツの営業社員だったそうで、仕事は極めて優秀だったそうである。顧客のベネフィット・ワンという企業の白石徳生社長(53)に誘われ、会食したときに同席したのが、白石と十数年来の友人の近藤だった。だがA子は、ジャニーズではKAT-TUNの中丸雄一のファンで、近藤のことは、「最後の最後で正体がわかった」そうだ。

   近藤のほうは「出会ったときから好きだった」そうで、6月に白石のクルーザーで再会すると、彼女にそう告白したそうだ。だが、彼女には当時、数年間交際している彼氏がいた。だが近藤は欲求が抑えられず、鈴鹿サーキットやデビュー35周年にも彼女を呼び、「2人は段々と人目を憚らなくなっていく」(文春)

   近藤はよっぽどA子に惚れ込んだようだ。「彼女を全部支配したくなる。理屈ではなく、自分の中の何かがはまっている」と周囲に吐露していたそうだ。近藤は26年前に結婚していて、男児もいるれっきとした妻帯者である。それが若い愛人への"欲望"を隠しもしない。マッチらしいといえばいえるのだろう。

   近藤は13歳の時ジャニーズに入所した。ドラマに出た後、田原俊彦、野村義男と「たのきんトリオ」を結成して、郷ひろみが抜けた事務所を復活させた。私が週刊現代に在籍している時、ジャニー喜多川社長のロリコン癖を報じた。激怒したメリー喜多川副社長は、講談社の雑誌にうちのタレントは出さないと宣言したため、私は女性雑誌に飛ばされ、講談社はジャニーズと和解した。その時、人気絶頂だったのが「たのきんトリオ」だった。その後、近藤は歌手の中森明菜と付き合い始め、明菜が自殺未遂騒動を起こしたことが大きな話題になった。

   文春によれば、16年頃に「マッチが不倫している」というタレ込みが事務所にあったそうだ。だが、"女帝"のメリー喜多川の寵愛を受けていた近藤だから、意に介さなかったのであろう。事務所の後継者は近藤だと思われていたそうだが、ジャニー喜多川は、若い滝沢秀明を指名した。近藤の自覚のなさを見透かしていたのではないか。

   近藤は文春の直撃に「無理」を4回続けただけだった。A子のほうは、「お付き合い......」を否定。彼女は近藤との不倫を心配する知人に、「バレてるかもしれないけど、近藤さんは『揉み消せる権力を俺は持っている』って」といっていたそうだ。今回の不倫は、講談社だったら揉み消せたかもしれないが、文春には通用しなかったのだろう。

  • 近藤真彦の不倫を報じる週刊文春11月19日号
    近藤真彦の不倫を報じる週刊文春11月19日号
  • 近藤真彦の不倫を報じる週刊文春11月19日号

山下智久の不満の1つは事務所のトップが「利権」を自分たちに還元しないというものだったが、その風穴を嵐が開けたという。

   文春は、ジャニーズ事務所には相当強力なディープスロートを持っているようだ。先週の「嵐」の大野智と恋人の破局もそうだったが、今週はNEWSでセンターを任されていた山Pこと山下智久(35)が、ジャニーズ事務所を既に退所していたこともスクープしている。以前から山下は退所するといわれていた。英語を学び、ハリウッドで自分を試したいと考えていた彼には、思うように動けない事務所はかえって邪魔になっていたようだ。

   8月に文春で「女子高生との飲酒および高級ホテルへの"お持ち帰り"」を報じられ、事務所から年内活動自粛を言い渡されていたが、ハリウッドから映画出演のオファーが舞い込んだそうだ。山下は、10月末での自主退所という形をとって、撮影地のカナダ・トロントへ飛んだという。アメリカの俳優・ウィル・スミスと親交があるという山下が、どういう活躍をするのか、楽しみではある。

   山下の不満の一つには、ファンクラブの正式な会員数も、いくら収入があるのかも、トップしか知らず、その"利権"を自分たちに還元しないというものもあったようだ。

   だが文春は、「嵐」がついに風穴を開けたと報じている。「21年間の活動で彼らが売り上げた額は1000億円を優に超す」(文春)から、ジュリー社長が決断して、今年からファンクラブの会費の一部をタレントに還元することが、契約書に盛り込まれたというのである。遅すぎたとは思うが、ジャニーズ事務所健全化の第一歩ではあろう。これで相次ぐタレントたちの退所に歯止めがかかるのだろうか。

米俳優ウィル・スミスのインスタに一緒に映る山下智久(2018年4月24日)
米俳優ウィル・スミスのインスタに一緒に映る山下智久(2018年4月24日)

SMAPを脱退してオートレーサーへ転身した森且行が苦節24年、ついに日本選手権で優勝した。おめでとう!

   24年前、SMAPを脱退してオートレーサーへ転身した森且行(46)という男がいる。森はSMAPの中でダンスも歌も随一といわれていた。だが、子どもの頃からの夢だったオートレーサーになりたくて、事務所に内緒で養成所に出願して合格し、プロのレーサーになったのだ。

   だが、養成所で大けがを負うなど、もがく日々が続いたという。人気アイドルの座を捨てた森だったが、現在最高クラスのS級にはいるが、「その中で実力は下位の選手」(専門記者)だそうだ。

   それでも真面目にバイクの整備や練習に手を抜かない森が、11月3日、年間5レースしかないSGレース「日本選手権」で優勝したのだ。優勝インタビューで声を詰まらせ、SMAPの連中もSNSなどで祝福したそうである。ちなみに優勝賞金は1700万円だそうだ。おめでとう!

元SMAPの森且行(オートレースの公式サイトより)
元SMAPの森且行(オートレースの公式サイトより)

バイデンの背後には軍産複合体がいるため、中東で緊張が高まる。安保関連法を作ってきた日本は難しいかじ取りを迫られる。

   さて、トランプがどうゴネようと、バイデンの大統領就任は動かないだろう。菅首相も今朝(11月12日)、バイデンと電話会談をした。トランプより酷いことにはならないだろうと思うのだが、サンデー毎日で元外交官の孫崎亨(まごさきうける)は、そうではないといっている。

   孫崎は、大統領選での争点はコロナではなく、他に3つあったという。1つは「米国の政策が金融資本とグローバル企業を中心とする方向に変わること」。これでは従来の共和党と同じである。その裏には軍産複合体と、金融資本や多国籍企業を中心としてグローバル化を推し進めるという。

   2つ目は、「低所得者に配慮する政策を強化する方向」。これは国民皆保険、高等教育の無償化、富裕層向けの増税という政策。私は、これはいいと思う。3つ目は、「米企業が海外に設けた工場を米国に戻し、輸入品に高額の関税を課すという政策」。これでは米中関係はよくなるはずはない。

   孫崎は、すべてカネ(ディール)で動いたトランプと違って、軍産複合体がバイデンの後にいるため、極東やイランなどの中東で緊張が高まると見ている。そうなれば、アメリカに軍事協力できる安全保障関連法をつくった日本はどうすればいいのか、難しいかじ取りを迫られるが、ビジョンを持たない菅義偉首相では、日本は危ういというのだ。

ジョー・バイデン次期米大統領(ウィキメディア・コモンズ デビッド・リーネマン撮影)
ジョー・バイデン次期米大統領(ウィキメディア・コモンズ デビッド・リーネマン撮影)

トランプの善戦は、ニクソン、レーガン、ブッシュなどが打ち壊してきた民主主義を、彼が叩き潰したというところだろう。

   現代で、『民主主義の死に方』の著者でハーバード大学教授のスティーブン・レビツキーが、「トランプの善戦は、アメリカ民主主義の弱体化を象徴するような出来事です」といっている。別に、トランプが民主主義を壊したわけではなく、既にその前から、ニクソン、レーガン、ブッシュなどが打ち壊してきていたのを、トランプが叩き潰したというところだろう。

   同じようなことは日本の安倍晋三政権でも起きた。レビツキー教授がいうように、「民主主義選挙によって選ばれた人間が、司法を抱き込み、メディアを黙らせて『合法的に』独裁化を進めていく。これは、アメリカに限らず、全世界的に見られる『民主主義の死に方』です」

   ロシアのプーチンロシア大統領などは、ロシアの憲法をねじ曲げ、20年にわたって君臨し続けている。中国の習近平主席も同じである。菅首相も同じようなことをしようと思ってはいるのだろうが、何しろ、ボキャブラリーの少なさと、知性の欠如が顕著過ぎて、ポチ以外は誰もついてこないから、無理だろうな。

   アメリカの大統領選に「選挙人」という制度を設けたのは、ポピュリズムに対する警戒心があったからだという。当時の英国から移って来た入植者は、食べることに必死で、読み書きすらままならなかったという。彼らが一時的な情動に従ってリーダーを選ぶと、誤った結果になりかねないため、選挙人というクッションを置いて、大統領を選ぶという手の込んだ間接民主制のシステムが導入されたという。

   だが、これまで十全に機能してきたとは思えない。『歴史の終わり』の著者でスタンフォード大学上級研究員のフランシス・フクシマは、こう話す。

   「民主主義には『抑制と均衡』によって自己修正する機能があるからこそ、20世紀の間、広く多くの国家に受け入れられてきた。しかし、その伝統を民主的選挙によって選ばれた指導者たちが破壊しようとしているのは、何とも皮肉なことです」

ドナルド・トランプ米大統領
ドナルド・トランプ米大統領

菅義偉は、とんでもないブレーンの浅知恵を信奉して、安倍政権の失政の結果を弱者である地銀や中小企業になすりつけようとしている。

   トランプの残した最悪の遺産は、アメリカ国民を「分断」したことである。それを猿真似した安倍晋三も同じだった。菅義偉首相ではもっとひどくなりそうだ。日本学術会議の任命拒否問題でも、理由を説明できない体たらくで、宰相の器ではないことが就任早々露呈してしまった。周りにイエスマンばかり置いたため、「裸の王様」になっていると文春は難じている。

   週刊誌ではないが、文藝春秋(12月号)で数学者・藤原正彦の菅批判が的を射ていて鋭い。藤原も菅には「国家観とか理念があるようには見えない」という。菅の政策の主眼は経験を積んだ経済となるだろうが、その最大のブレーンがとんでもない人間だと喝破する。

   「小泉内閣から安倍内閣に至る20年間にわたり政権の中枢にいて、ありとあらゆる巧言と二枚舌を駆使し、新自由主義の伝道者として日本をミスリードし、日本の富をアメリカに貢いできた、学者でも政治家でも実業家でもない疑惑の人物、竹中平蔵氏を任用したのである」(藤原)

   さらに、ゴールドマン・サックス出身のデイビッド・アトキンソンをブレーンにする危険性にも言及している。特に、地方銀行や中小企業の再編などをいいつのっている彼のいうことを聞いては国を誤ると指摘する。

   これは安倍政権の失政の結果を弱者である地銀や中小企業になすりつけるもので、「首相が外国人アナリストの浅知恵など信奉していては、いつまでもぬかるみから這い出ることはできない」(同)

   菅は「口数は少なく剛腕はあるから、『知らぬ間に改革が進んでいた』となる恐れがある。早め早めの内容吟味が必要だ」ともいっている。今のメディアが「吟味」できるのだろうか。(文中敬称略)

菅義偉首相
菅義偉首相

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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