眞子さんが結婚の「お気持ち」を文書で公表した。言葉は控えめだが、熱い気持ちがあふれるものだった。辛い日々の支えになったのは妹の佳子さんだけ。だが眞子さんの心は折れなかった。私が小室圭だったら、バラの花束を抱えてニューヨーク五番街を跳ね回るだろう。おめでとう!これは皇室の長い歴史に残る"快挙"である。

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   秋篠宮眞子さんが小室圭との結婚に関する2人の「お気持ち」を文書で公表した。「11月8日に立皇嗣の礼が終わった今、両親の理解を得たうえで、改めて私たちの気持ちをお伝えいたしたく思います」(朝日新聞DIGITAL11月13日16時02分より)。以前からここでも、眞子さんの結婚の意志は揺るがないと書いてきた。やはり文面は、言葉は控えめだが、彼女の結婚への熱い気持ちがあふれるものだった。

   だが、ここへ至るまでの道は決して平たんではなかった。特に、小室圭の母親と元婚約者との間の金銭トラブルは、眞子さんと秋篠宮、母親の紀子さんとの関係にも暗い影を落とした。口さがない週刊誌は、小室家のプライバシーまで暴きたて、非は小室家側にあるといわんばかりの論調を毎週垂れ流した。

   彼女が辛い思いをしたことは、このような文面からも読み取れる。

   「様々な理由からこの結婚について否定的に考えている方がいらっしゃることも承知しております」(同)

   小室圭は意を決し、弁護士資格を取得するため単身ニューヨークへと旅立って行った。顔を見て、手を取り合いながら話し合う相手がいなくなり、どれほど心細い思いをしたことだろう。

   テレビ電話やSNSでのやり取りは毎日続けていたようだが、両親とのギクシャクした関係、外に出れば世間の好奇の目に晒される日々は、若い彼女にとって過酷過ぎる日々であったろうと推測する。支えになってくれるのは妹の佳子さんだけ。だが、眞子さんの心は折れなかった。それは「立皇嗣の礼」が終わってすぐに、この文書を発表したことでも窺える。

   そして、高らかに結婚を宣言したのである。

   「私たちにとっては、お互いこそが幸せな時も不幸せな時も寄り添い合えるかけがえのない存在であり、結婚は、私たちにとって自分たちの心を大切に守りながら生きていくために必要な選択です」(同)

   私が小室圭だったら、バラの花束を抱えてニューヨーク五番街を跳ね回るだろう。おめでとう!秋篠宮の「立皇嗣の礼」に続く式典もまだあるのだろう。コロナ禍も収まる気配はない。そのために、

   「今後の予定等については、今の時点で具体的なものをお知らせすることは難しい状況です」

   と書いている。

   各メディアの速報では、「また結婚延期」と報じているところもあるが、そんなことはない。ウエディングベルが鳴るのはもうすぐだ。これは皇室の長い歴史に残る"快挙"である。今週の文春でも、眞子さんと小室圭の結婚については、「紀子さまは徐々に、眞子さまと小室圭さんの結婚容認に、気持ちが傾いておられるのです」と書いている。母親の紀子さんも、さまざまな悪評を流され、文春は「孤絶」しているとまでタイトルをつけている。だが、この慶事で秋篠宮家に垂れていた暗雲は去り、再び、家族の団欒が訪れるはずでる。

  • 眞子さんの「結婚への決意」を速報するフジテレビのニュース
    眞子さんの「結婚への決意」を速報するフジテレビのニュース
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『鬼滅の刃』アニメ版をNetflixで見た。私には「あしたのジョー」「巨人の星」「愛と誠」を超えるマンガはないことを確認した。

   『鬼滅の刃』というマンガが人気だというのでNetflixでアニメ版を見てみた。人間が鬼に喰われると鬼になるという吸血鬼のような設定は珍しくはない。様々な鬼と対決する場面にも目新しさはない。5回ぐらい見たところでやめた。

   やはり私には、「あしたのジョー」「巨人の星」「愛と誠」を超えるマンガはないということを確認しただけだった。映画もヒットしていて、興行収入はわずか17日間で157億円を突破したという。FLASHによれば、興収の記録は01年に公開された宮崎駿の『千と千尋の神隠し』の308億円だそうだが、これを超えるのは確実だという。

   よせばいいのに、宮崎に興収が追い抜かれそうな心境を聞きに行っている。宮崎は毎日、自宅周辺のゴミ拾いを日課にしているそうで、出てきたところを直撃しているが、宮崎に、「僕には関係ないことだと思います。興行成績がどうのこうのということには、あまり関係しないほうが、現場は平和でいいんです」といわれてしまう。

   『鬼滅』は見たかというバカな質問に、観てない、映画もテレビもほとんど観ないとバッサリ。『千と千尋』は別だろうが、本も映画も「ベストセラー」にいいものはないというのが定説である。『鬼滅』のことを10年後にどれだけの人が覚えているだろう。

劇場版「鬼滅の刃」無限列車編公式サイト(画像はスクリーンショット)
劇場版「鬼滅の刃」無限列車編公式サイト(画像はスクリーンショット)

高倉健が亡くなる直前やろうと決めていた映画があった。葛飾北斎だ。だが『高倉健、その愛。』になぜかこの話が出てこない。

   この人の名は少なくとも後10年、20年先まで話題に上るだろう。高倉健のことである。今月の10日が「七回忌」だった。彼の故郷である福岡県中間市で行われた法要には、親族と生前高倉と縁のあった人間が集まったが、彼が死ぬ直前「養女」にしたという小田貴は呼ばれなかった。

   小田という女性がどうやって高倉健に近づき、養女になり、彼の遺産を引き継ぐことになったのかという「謎」を追っているノンフィクション・ライターの森功は、現代で、高倉健が亡くなるわずか3か月前に、やろうと決めていた映画があったと書いている。それは、江戸時代の浮世絵師、葛飾北斎だったそうだ。一度はオファーを断ったが、亡くなる少し前に、自分で車を運転して脚本家の家に来て、出演承諾を伝えたというのである。だが、その日以来連絡が途絶え、11月に突然、訃報が届いた。

   義理堅い高倉健が、なぜ、ひと言も連絡をしなかったのか。森は、小田貴が書いた『高倉健、その愛。』(文藝春秋)の中でも、この北斎について全く触れていないことに疑問を呈する。高倉健が最後の仕事と心に決めていたであろう映画について、彼女に語らなかったのはなぜだろう。『その愛。』で描かれている高倉健は、家では饒舌だったという。その彼が映画については沈黙したのは、彼女に全幅の信頼を置いていなかったからではないのか。

   フライデーで、高倉と親交のあった映画関係者が小田に、線香をあげる場所を知りたいと聞くと、「海に散骨したから海に手を合わせてくれれば」といわれたそうだ。「どこの海なのか」と聞くと、「世界中の海はつながっています」というばかりだった。ふざけた話だ。

   ファンはそれが福岡の海でも、北海道の海でも、現場へ行って手を合わせたいのだ。高倉健という俳優は一個人の所有物ではない。彼への愛が本物なら、ファンも大事にすべきである。彼の死後、生前買っておいた墓を更地にし、クルマもクルーザーも売り払い、高倉健の臭いを全て消し去ることなど、できるものだろうか。私も含めて健さんファンは怒っている。

『高倉健、その愛。』(Amazon.co.jp)
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防衛省「馬毛島」買収に暗躍した加藤勝信官房長官や和泉洋人首相補佐官。菅政権を揺るがす大スキャンダルに発展するか。

   今週の新潮には胡散くさい話が満載である。鹿児島県沖12キロにある馬毛島をめぐるカネの話は不可解なものだ。ここを米軍空母艦載機の発着訓練用地として利用するために、昨年12月2日、菅義偉官房長官(当時)が、約160億円で買収することで地権者と合意したと発表した。

   だが昔から、この手の話には複雑な利権が絡むのは常識である。地権者は島の99%以上を所有する「タストン・エアポート」だが、そこを相手取って、新橋にある小さな事務所「リッチハーベスト」が、売買代金の3%、約5億円を仲介手数料として払えと、民事裁判を起こしているというのである。

   内容が複雑なので、簡略に記す。16年当時、「タストン」は「リッチ」から数億円の借金をしており、「リッチ」から、馬毛島の売買を一任せよといわれていて、契約が交わされたそうだ。国が馬毛島の売買交渉を始めたのは、その半年後だったから、"情報"が「リッチ」には入っていたということになる。

   その直後に「リッチ」は、当時内閣府特命担当大臣だった加藤勝信官房長官の秘書や本人と何度か面談しているという。さらなる疑惑は、17年に防衛省が出した評価額は45億円だったことである。それから売買仮契約が交わされる19年1月までに、115億円が上積みされているのだ。

   この取引には先の加藤勝信や菅の子飼いの和泉洋人首相補佐官なども登場してくる。菅政権を揺るがす大スキャンダルに発展するのだろうか。

   今一つは、日本に配備される予定だったイージス・アショアについての疑惑である。河野太郎防衛大臣(当時)が、ブースターが演習場外に落下してしまう可能性があるという理由で停止を発表した。この時採用されたのはロッキード社製だったが、この選定に疑惑があることは、停止直後からいわれていた。

   新潮は、政府や与党の限られた防衛関係者に配布された、その時点では配備計画が生きていた時の「日本企業参画検討経緯」と題された文書を入手したという。それを読み解くと、MDA(米国ミサイル防衛省)がロッキード社に便宜を与えていたのではないかという疑惑を窺わせるというのである。

   これについては、東京地検特捜部が関心を示しているというのだから、日本側にも何らかの形で"加担"した人間がいたということであろう。ロッキードというと田中角栄の事件を思い出すが、第二のロッキードになるのだろうか。

加藤勝信官房長官
加藤勝信官房長官

トランプが4年後にまた出てくると見る向きもあるが、78歳では体力・気力が持つまい。亡命するというほうが現実味はある。

   新潮は、まだトランプ大逆転があるという特集を組んでいるが、ジタバタしてはいるが、共和党内、トランプの親族からも反対意見が出ているというから、最終的にはバイデンに恩を売った形でもつくって、退くのではないか。

   識者の中には、トランプが4年後にまた出てくると見る向きもあるが、78歳では体力も気力も持つまい。それよりも、総額400億円ともいわれる個人保証の負債を抱えているそうだから、亡命するというほうが現実味はあるのではないか。

   それよりも、ファイザー社が発表した新型コロナウイルスのワクチンが気がかりである。トランプも憤っていたが、大統領選の前に発表していれば、トランプにはかなりの追い風になっただろうが、なぜ今なのか。わずかな治験者数で90%の人に効果があるといい切れるのか。ツイッターに「ファイザー社のCEOが発表当日の暴騰した株価で、持ち株の60%を売り抜けた」というのがあるが、真偽のほどを確かめたほうがいい。菅や安倍は、これをもって東京五輪は開催できるとゴリ押ししかねないからだ。

トランプ大統領
トランプ大統領

アツギ「タイツ」がSNSで大炎上したが、ほとんどの女性はこれぐらいをセクハラだとは思うまい。

   ところで、「アツギ」というタイツメーカーがある。創業70年以上というストッキングやタイツの老舗だが、そこが11月2日(タイツの日だそうだ)、様々なイラストレーターに、アツギの商品を着用した女の子を描いてもらった広告を出したそうだ。

   だがそれが、「女性のタイツ姿を性的に見ている」「男性目線で描いている」とSNSで批判され、メーカー側は平謝りし、「不適切な表現があった」とすべてを削除してしまったと、新潮が報じている。小さなイラストが2点載っているが、露出も多くなく、どうということはないものである。

   それはお前が男だからといわれるかもしれないが、テレビで毎日、生理用品や男の尿漏れパンツのCMが流れている今、ほとんどの女性はこれぐらいをセクハラだとは思うまい。メーカー側も悪い。それぐらいの反響があることは想定内であるはずだ。お客様は神様、何をいわれても頭を下げろというのなら、1ミリでも文句の出そうな宣伝はするな。

   フェイクニュースの垂れ流し、ごくごく一部のクレーマーたちの無責任な呟きなど、SNSという妖怪が現代社会を歪めていることは間違いない。

タイツの日に炎上(写真はイメージ)
タイツの日に炎上(写真はイメージ)

私は哲学者の中島義道が好きだ。暴走老人というのはこの人のことをいうための言葉だ。嫌われるのがジジイの生きる道なのだ。

   こうやって周りに嫌われながら長年生きてきた。だから、私は哲学者の中島義道(74)が好きだ。暴走老人というのはこの人のことをいうための言葉である。

   現代の「65歳から嫌われる勇気を持ちなさい」という特集は、何を今さらである。そうでなくても年寄り、ジジイは嫌われるのだ。うるさい、不潔、ケチなど、ジジイのためにある言葉だ。いやだ、いやだ。だが、中島の言やよしである。

   「日本人は、人から嫌われることを恐れて、言いたいことを我慢する人が多すぎます。生きていれば人を傷つけ、恨まれることだってあるでしょう。嫌われることを避けようとするのは、結局、自分が傷つきたくないからに他なりません。そんなふうに委縮して暮らしていてもストレスが溜まる一方で、幸せになるとは思えません」

   彼は、スーパーやデパートでうるさいBGMに文句をつけ、電車内で化粧している女を見ると「やめなさい」と怒鳴るという。「いつも嫌われるのを覚悟して人と接することが、かえって本当の人間関係を作り上げることもあるのです」

   義理を欠く、恥をかく、人情を欠くことを三角といったのは夏目漱石だそうだが、高齢者から後期高齢者になれば、目は見えなくなる、耳は遠くなる、カネはなくなるから、義理で出たくてもできなくなる。せめて中島のように、怒鳴り散らしながら嫌われて生きていくのが、ジジイの生きる道である。(文中敬称略)

中島義道氏主宰の「哲学塾カント」公式サイト
中島義道氏主宰の「哲学塾カント」公式サイト

【絶対当たらない馬券術】
今週はエリザベス女王杯。その前に、11月29日のジャパンカップがすごいことになる。アーモンドアイが参戦するのだ。牝馬三冠のデアリングタクト、牡馬三冠のコントレイルの三頭があいまみえる。まさに史上初、百年に一度の超ドリームレースである。
さて今週の予想は難解だ。ルメール人気でラッキーライラックが人気だが、札幌記念ではノームコアに完敗している。そのノームコアの確実に差してくる末脚は一級品である。
ラヴズオンリーユーとどっちを軸にしようか迷ったが、久しぶりにデムーロの雄叫びを聞けると見て、オークス馬ラヴズを本命にした。対抗はノームコア。単穴は秋華賞ですごい脚を使ったソフトフルートにした。
△はウインマイティー、ウインマリリン、サラキア、センテリュオ、ラッキーライラックまで。GOODLUCK!

元木 昌彦(もとき・まさひこ)
ジャーナリスト
1945年生まれ。講談社で『フライデー』『週刊現代』『Web現代』の編集長を歴任。講談社を定年後に市民メディア『オーマイニュース』編集長。現在は『インターネット報道協会』代表理事。上智大学、明治学院大学などでマスコミ論を講義。主な著書に『編集者の学校』(講談社編著)『週刊誌は死なず』(朝日新聞出版)『「週刊現代」編集長戦記』(イーストプレス)『現代の“見えざる手”』(人間の科学社新社)などがある。

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