尾身会長も「飲食店の時短営業」「GoToトラベル一時停止」を提案するのに国交省内は「GoToは感染拡大に関係ないしな。医師会もエビデンスないと認めてるし」が口癖

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   「モーニングショー」は新型コロナの第3波を食い止めるためには、「直ちに強くはっきりした対策」をとらないと、いよいよ手遅れになると主張してきたが、実際にそうなりつつある。きのう26日(2020年11月)の感染者数は全国で1944人、うち重症者は過去最多の376人、東京都は401人で重症者も緊急事態宣言解除後で最も多い54人となった。

   さすがに、西村康稔・コロナ対策担当相も「この3週間で抑制できないと、(年末年始に)緊急事態宣言が視野に入ってくる」と焦りだした。日本医師会の中川俊男会長は「全国で医療崩壊の危機に直面しています」と危機感を募らせる。

   東京都の小池百合子知事は、酒を提供する23区と多摩地区の飲食店に営業縮小を要請、あさって28日0時から来月18日までの20日間は夜10時までの営業に短縮してほしいという。また、GoToイートの食事券の新規発行を停止、利用も自粛を呼びかけた。

西村大臣も「緊急事態宣言が視野に」と焦りだした

   ゲスト解説の昭和大医学部の二木芳人・客員教授は「これでも対策は遅い」というが、では、これから3週間、街や暮らしはどんなことになるのか。政府の新型コロナ感染症対策分科会の尾身茂会長は、「東京と周辺エリア、大阪、札幌、名古屋はすでにステージ3相当(感染急増)」だとして、こんな提案をしている。

   「酒類を提供する飲食店の時短営業」「夜間の遊興や飲食店の利用自粛」「他地域との往来を控える」「GoToトラベルの出発分も含めて一時停止」だ。バーや居酒屋は閉店時間を繰り上げ、カラオケなどは自粛、旅行もやめてということである。さらに、小池知事は「不要不急の外出も控えていただきたい」という。

   玉川徹(テレビ朝日コメンテーター)「4月のステイホームのようなことをもう一度やらないと、感染拡大にブレーキはかからず、年末年始に間に合わないということです」

   しかし、菅義偉首相や周辺の官僚たちにはその危機感はないらしい。テレビ朝日経済部国土交通省担当の延増惇(えんそう・じゅん)記者は「国交省内は『GoToは(感染拡大に)関係ないしな。医師会もエビデンスないと認めてるし』が口癖になっています」と報告する。分科会のメンバーで日本医師会の釜萢敏(かまやつ・ひろし)常務理事は「菅総理が死者はあまり増えないのではと思っているからだろう」と怒る。

   これから3週間、また巣ごもり暮らしか思うと憂鬱だが、緊急事態宣言の年末・正月を迎えないためには、しばらくガマンも仕方ないな。

文   カズキ| 似顔絵 池田マコト
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