損保決算好調組も 「明日は我が身」の恐怖

2006/12/ 1 15:54

   損害保険大手の2006年9月中間決算は、保険金不払いで一部業務停止命令を受けた損害保険ジャパン三井住友海上火災保険の2社が合併後初の減収に転落する一方、最大手の東京海上日動火災保険などは不祥事2社から流れた顧客を取りこむ形で大幅な増収を確保し、明暗クッキリ分かれた。ただ、好調組も「不払い」は他人事でないだけに、「明日は我が身」。今後予想される行政処分の内容次第で業績悪化は必至だ。

大手6社中3社が増収を確保

東京海上は増収を確保
東京海上は増収を確保

   損保業界にとって、今回の中間決算は絶好のかきいれ時だった。景気の持続的な回復に伴い、企業の設備投資や物流が活発化し、工場などにつける火災保険や、海上貨物の被害を補償する海上保険などの需要が大きく伸びた。さらに数年来の価格引き下げ合戦で低迷していた自動車保険も、自動車販売台数が回復し、消費者の高級車志向の復活もあって「契約数、契約単価ともに増加しつつある」(東京海上)。実際、一般企業の売上高に当たる正味収入保険料は東京海上が前年同期比2%増、あいおい損保が同1.9%増など、大手6社中3社が増収を確保した。

   不祥事2社がこの流れに完全に乗り遅れたのは当然だ。行政処分前の当初予想では大幅な増収を見込んでいたが、主力の自動車保険の落ち込みが目立ち、不祥事による顧客離れが経営を直撃。販売促進キャンペーンなどの営業活動自粛が大きく響き減収減益。世間は甘くなかった。

(続く)

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